今回は、起業にあたって「商品」を持ってはいけない理由を見ていきます。※本連載は、若きカリスマ経営者・金川顕教氏の著書、『財布はいますぐ捨てなさい』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋し、報われない働き方ばかりの人生を卒業するために「やめるべきこと」を紹介します。

「売れているものを売る」のがビジネスの基本

★商品ありきで考えない

 

商品なんかなくていいんです。セミナーなどでこう話すと、すごく驚いた顔をされます。

 

あまり稼げていない人は、「何を売るか」ということにばかり関心がありますが、商品をつくるとサポートが大変になるということに気がついていないのでしょう。

 

一番いいのは代理店ビジネスです。つまり他人の商品を売ればいいんです。「売れているものを売る」っていうのがビジネスの基本です。ここはよく覚えておいてください。

 

では、商品を考える代わりになにをすればいいのか。

 

ダン・ケネディという有名なマーケティング・コンサルタントは、「起業家や経営者はマーケッターだ。商品を作ったり、営業したり、発送したり、梱包したりするな! そんなことをしていたら大成はしないし、一生自由になれない働き方だ!」と喝破しています。

 

ほとんどの経営者の悩みは「集客」です。逆にいうと、集客さえできていれば売るものは大して問題ではない。つまり、僕らが考えるべきことっていうのはマーケティングなんです。

 

商品がいらない理由、お分かりいただけましたか?

在庫を抱えるビジネスは儲からない

★在庫いらない まとまった初期費用はいらない

 

ホリエモンこと堀江貴文氏が提唱している「ビジネスの4原則」というのがあります。

 

①在庫を持たない

②利益率が高い

③初期投資がかからない

④安定する

 

この4原則が優れているのは、リスクがなくて、ゼロからスタートできることです。

 

まず、「在庫を抱えるビジネスは儲からない」と思ってください。

 

たとえば、ある品物を1個1万円で30個買ったとします。仕入れた時点で30万円のマイナスです。1個1万5千円で売れたら15万円の利益ですが、10個しか売れなかったら15万円のマイナスです。しかも、作業のために人件費や倉庫代も発生するかもしれません。

 

さらに店舗を構えたら、家賃、光熱費のほかに、敷金・礼金も必要ですし、広告も打たなければいけません。最初に出た赤字を、時間をかけてなんとか回収し、そこからやっと儲けに転じることができます。このように、リアルビジネスはあまりにリスキーなので、僕は最初は無在庫転売を勧めています。

 

商品は、【金額×利益率=利益】であることを考えると、一般的に利益率が高いものを扱う方が儲かります。ただ、不動産仲介など金額が高いものは、利益率が3%程度でも1億の物件が売れれば300万入ります。しかし、やはり利益率の高いものを狙う方が確実かなと思います。

 

利益率の高い商品とは、サービス系などの無形のものです。コンサル、セミナーのほか、保険、お医者さんの診断や手術も無形です。また、有形のものでも〝ブランド〟という無形のものが付くと利益率が高くなります。いまの時代なら、ネットを使った無形の商品を売るビジネスがいいと思います。

 

安定は、新規のお客さんを集めること。不動産仲介、コンサル、物販スクール、投資スクールなどの「情報発信」が該当しますが、ある程度時間を割く必要があり、難易度が上がります。安定した収入があるけれど、時間がないサラリーマンには、不動産投資や家賃収入などの「投資」がおすすめです。

 

起業するというと、在庫を抱えるとか、初期費用がかかるといったイメージですが、むしろ逆です。発想を切り替えていきましょう!

財布はいますぐ捨てなさい

財布はいますぐ捨てなさい

金川 顕教

サンライズパブリッシング

限りある時間の大切さに気付いた人だけが限りなくお金を生み出せる――。大学在学中に公認会計士試験に合格。外資系企業で激務をこなしながらも起業を実現。起業後4年で売り上げが7億円を超える。超スピードで目標達成するため…

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