狭い工場…高級バイクの駐車場に転用した成功事例

人口減少が進み、不動産投資にも逆風が吹いています。本連載では、厳しい状況の下でも安定した収益を「工場・倉庫投資」の実例を見ていきます。

多彩な活用が可能な工場、倉庫

工場・倉庫は、個々のテナントのニーズに応じた形で多種多様な活用方法が考えられます。

 

本連載では、

 

①小さな工場が高級バイクの駐車場に変わった

②タダで手に入れたオンボロ工場が”変身”

③騒音が発生してもクレームゼロの工場

④大手チェーンに貸し出して長期の安定を手に入れる

⑤オーナー自身のビジネスに利用する

⑥使い勝手が悪くてもテナントによっては重宝される

⑦使っていた倉庫を貸し出して不労所得を得る

⑧テナントとのトラブル解消で安定収入を

 

以上の八つのケースをもとに、工場・倉庫投資の様々な実例について具体的に見ていきましょう(個人情報保護などの観点から細部等の事実に関してはアレンジを加えています)。

 

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工場として貸すには複数の難点があった物件だが・・・

成功例① ― 小さな工場が高級バイクの駐車場に変わった

 

Aさんが購入したのは、東京都23区内にある小さな工場でした。工場を所有し、自ら印刷工場として使っていた元のオーナーが亡くなった後に、それを相続した遺族から買い受けたのです。

 

Aさんの購入したこの物件は準工業地域にあったものの、以下のような難点を抱えていました。

 

●建床面積が20坪程度にすぎない。

●駐車スペースがほとんどない。

●前面道路も4メートルに満たないため、車の出し入れが容易でない。

 

しかも、周囲には住宅が多く、大きな音は出しにくい雰囲気でした。元のオーナーが工場を営んでこられたのは、長年この地域で暮らし、近所付き合いがあったからであり、全く地縁のない人が新規で工場を始めてすんなりと受け入れてもらえるかどうかは未知数でした。

 

そこで、テナントを募集するにあたり、Aさんは、工場だけでなく、飲食店や販売店舗などどんな用途にでも使えることを積極的にアピールすることにしました。

 

テナント募集開始後、しばらくして「バイクの駐車場として利用したい」という業者が現れました。その地域にはマンションが多かったものの、付近には手ごろな駐車場がなかったので「バイクの置き場所に困っている人たちの強いニーズがあるはず」と業者は考えたようです。

 

Aさんが二つ返事で快諾したのは言うまでもありません。

 

業者はAさんから物件の引き渡しを受けると、まずはじめにシャッターを付け替えました。それまで取り付けられていたものは、開けるたびに「ガラガラ!」とものすごく大きな音を鳴り響かせていたために、深夜にオートバイの出し入れをすると近隣の住人が目を覚ましてしまうおそれがあったのです。また、防犯のために、24時間監視のセキュリティシステムも導入しました。

 

これらの作業に要したコストや労力は、全て業者が負担しています。印刷工場が駐車場に生まれ変わるまでに、Aさんがしたのは、印刷機等の機械の片付けや掃き掃除程度のことでした。

 

オープン後、あっと言う間に駐車場はうまり、近くのマンション住民が所有するハーレーやドゥカティなどの高級バイクが常に所狭しと立ち並んでいます。駐車場利用者に対して大通りでバイクを降りてエンジンを切り駐車場まで押して運ぶよう促すなど、近隣に十分配慮した運営をテナントが心がけているために、騒音トラブルも発生していません。おそらく、このテナントは、これからもさしたる問題を起こすことなく物件を借り続けてくれるはずです。

小さくても様々な活用法を探せるのが工場・倉庫の強み

このケースのように、規模の小さな工場・倉庫を活用する選択肢の一つとして、バイクの駐車場への転用は非常に有効な方法になり得るでしょう。バイク駐車場に対するニーズは大きく、今後も市場拡大が見込めるからです。

 

また、ほかの選択肢としては、家財道具等の保管倉庫として使う、すなわちトランクルームとしての利用も考えられます。とりわけ一戸建てに比べ、物の置き場所が不足しがちなマンションの多い地域では重宝されるはずです。さらに、近隣に工場や倉庫があれば、そこに置ききれないものを収納する予備の物置き場として借りるテナントも現れるかもしれません。

 

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ほかには、「小規模な工場として使いたい」というニーズも考えられます。その一例としては、軽印刷工場があげられます。少部数の名刺やチラシなどを印刷する程度であれば、それほど広いスペースは必要ありません。現在、大量の印刷物に関しては、海外や地方など、人件費の安い印刷所に注文するのが一般的となってきていますが、急ぎの注文に応じる軽印刷工場の需要は根強く存在しています。

 

このように、たとえ規模が小さくても様々な活用の仕方があり得るところが、工場・倉庫の大きな強みといえるでしょう。

本連載は、2016年7月27日刊行の書籍『「工場・倉庫」投資のススメ』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。

株式会社タープ不動産情報 代表取締役

1965年生まれ。アウトドアスポーツの企画運営に携わったのち、26歳で不動産事業に魅了され、1999年に株式会社タープ不動産情報を創業、代表取締役に就任。居住用から事業用まであらゆる不動産の仲介、取引、トラブル解決に従事し、独自のノウハウを構築した。現在は工場・倉庫など事業用物件を中心に、管理・顧問契約を600件以上取り扱っている。不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、相続対策専門士、IRIA国際不動産投資アドバイザー、賃貸不動産経営管理士、マンション管理業務主任者、文京区役所「不動産相談」相談員、東京都宅地建物取引業協会文京区支部常任理事。

著者紹介

連載格安物件でも儲かる「工場・倉庫投資」八つの成功事例

「工場・倉庫」投資のススメ

「工場・倉庫」投資のススメ

三浦 孝志

幻冬舎メディアコンサルティング

高齢化と人口減少により、空室率が上昇し続けているアパート・マンション。都心部の一等地にあるような立地条件のよい物件か、付加価値の高い築浅物件でもないかぎり、もはやアパート・マンション投資で儲けることはできません…

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