自分の思いや希望を伝える「エンディングノート」の活用法

ここまで遺言書に関して見てきましたが、その作成は敷居が高いと思われる方もいるでしょう。今回は、もっと手軽な「エンディングノート」について見ていきます。

エンディングノートに法的な効力はないが・・・

遺言書は敷居が高いという人は、まずエンディングノートを作成するといいでしょう。エンディングノートとは、人生の最終章を迎えるにあたり、大切な家族や友人たちに自身の思いや希望を伝えるためのノートです。

 

私たち人間は生まれた日から一日一日、人生の終幕に近づいていっています。しかし、「その日」が具体的に何年先なのか、誰にもわかりません。結局、他人に頼ることでしか「その日」を迎えられないのが人間なのです。

 

そこでエンディングノートを活用し、「その日」を迎えたときに愛する家族や親しい友人たちに負担をかけず、できるだけ戸惑いが少なくなるよう、自身の体験やその他の大切なことを書き残しておくのです。

 

このノートは遺言書のような法的な効力があるわけではありません。ですが、エンディングノートを書き進めるなかで、これまでの自分とこれからの自分、そして残された子どものことが具体的にみえてくるはずです。人生の棚卸ができ、エンディングに向かうまでの日々を心豊かに、安心して過ごすことができます。

エンディングノートをステップに遺言書の作成を

とはいえ、エンディングノートを残したからといって、いざ相続を迎えた際、遺族が被相続人の思いや希望の通りに実行してくれるとは限りません。ですから私の場合、エンディングノートは人生の棚卸のために作成するものであり、遺言の内容は公正証書遺言書として、改めて残してもらうようにお願いしています。

 

エンディングノートの具体的な内容は、自身や家族の思い出などに加えて、友人・知人の連絡先、健康について(介護や延命治療、ホスピスの希望など)、葬儀について(葬儀の形式や喪主の希望など)、財産について(預貯金の口座や所有不動産、クレジットカードなど)、お世話になった人へのメッセージなどが一般的です。

 

いくら家族とはいえ、被相続人の取引銀行や所有財産をすべて把握しているわけではありません。残された人に負担をかけない意味も含めて、エンディングノートを作成する意義は大きいといえます。このエンディングノートでご自身の人生を見つめ直し、それを一つのステップとして、遺言書の作成にも目を向けていただければと思います。

本連載は、2013年12月19日刊行の書籍『相続大増税の真実』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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JMC事業承継マネジメントコンサルタンツ 

豊富な経験と誠意をもって相続に悩む人たちと真摯に向き合い、個人や企業の存続とさらなる発展を目指し、日々邁進している。

著者紹介

相続大増税の真実

相続大増税の真実

駒起 今世

幻冬舎メディアコンサルティング

2013年度の税制改正による「基礎控除の4割縮小」と「最高税率の引き上げ」で、これまで相続税とは無縁と思っていた一般家庭にも、相続増税の影響が直撃する可能性がでてきました。 「今すぐ節税をはじめなければ、とんでもない…

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