税金 節税
連載スゴい「節税」【第38回】

減価償却における「使用年数」と「耐用年数」のギャップとは?

経費減価償却耐用年数

減価償却における「使用年数」と「耐用年数」のギャップとは?

減価償却をする場合、「償却資産を何回に分けるか」については、自分で決められないので注意が必要です。 今回は、減価償却の方法について、海外商品の償却についても含めてみていきます。

資産ごとに決まっている「耐用年数」

減価償却とは、償却資産を「何度かに分けて経費にする」わけですが、「何度に分けるか」は買ったモノによって決まりがあります。 
 
たとえば、1200万円の機械を購入したとします。この機械は3年使ったら新しく買い替える必要があるとしましょう。普通に考えれば、資産としての価値が毎年400万円ずつ減っていくわけです。ということは、毎年400万円が、3年にわたって「経費」になり、その分は利益から引かれて課税されないはずです。 
 
ところが、そういうわけにはいかないのが、この減価償却です。ある機械が「何年使えるか」は、あらかじめ税法で決まっています。「この機械はすぐ古くなるし、3年ぐらいしか使えない」とわかっていても、「機械は5年」などと決められています。それが耐用年数といわれるものなのです。 
 
「大事に使うから10年はもつだろう」「これは2年経ったら買い替えだな」と、自分で決めることができればいいのですが、そういう具合にはいきません。 たとえば、パソコンは4年、コピー機、テレビ、カメラは5年、エレベーターは17年、木造の建物は24年、鉄筋の建物は50年というようにちゃんと決まっています。 
 
「いまどきパソコンなんて4年も使えない」と思う人も多いでしょうが、残念ながら4年に決まっています。

 

ということは、実際には3年で新しく買い替える機械を1200万円で購入した会社は、実質的には毎年400万円ずつが3年間経費になるはずなのに、実際の「耐用年数」が5年と決められている場合は、毎年240万円しか経費にできないことになります。その年の所得が160万円増えてしまうわけですから、その分、実質よりも税金が増えてしまいます。 
 
これはもう、いたしかたのないことです。 ちょっとガッカリな気分になると思いますが、ここにも「節税のコツ」はたくさん潜んでいます。 
 
償却できるものを見逃さず、償却方法を選ぶことで、実質的な使用年数と、耐用年数の「ギャップ」を埋め、さらに大きな節税にもつなげることができるのです。

海外商品の減価償却はどうなる?

ちなみに、海外の不動産や絵画などですが、日本で申告する限りは、日本の法律に基づいて税務処理することになります。むろん現地でも課税される場合がありますが、租税条約などが締結されていれば、払い過ぎた税金は還付してもらえることになっています。 
 
たとえば、欧州の建物などは100年、200年の耐用年数はざらです。数年で減価償却した上に資産価値はかえって上がっている、といったケースもよくあることです。ただし、欧州債務危機などで経済情勢は不安定。そうしたリスクも海外不動産には付きまといます。 
 
一方の海外の絵画などはやはり書画骨董と判断されれば、固定資産として減価償却はできません。

本連載は、2012年12月19日刊行の書籍『スゴい「節税」』から抜粋したものです。その後の税制改正は反映されておりませんので、ご留意ください。

GTAC

GTAC(ジータック)とは、株式会社幻冬舎総合財産コンサルティング(GENTOSHA TOTAL ASSET CONSULTING Inc.)の略称。出版社グループの強みを生かした最先端の情報収集力と発信力で、「中立」「斬新」なサービスを相続・事業承継対策からM&A、国内外の不動産活用といった手法を駆使し、顧客の財産を「防衛」「承継」「移転」するための総合的なコンサルティングを行う。編著・共著に『相続税をゼロにする生命保険活用術』『究極の海外不動産投資』『法人保険で実現する究極の税金対策』『スゴい「減価償却」』(いずれも幻冬舎メディアコンサルティング)など。GTAC公式サイトhttp://gentosha-tac.com/(写真は代表取締役の山下征孝)

著者紹介

連載スゴい「節税」

スゴい「節税」

スゴい「節税」

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

増税、デフレ、円高不況・・・。中小企業が日本の厳しい経済環境を乗り切るには、いかに売上を伸ばすかということ以上に、今ある利益をいかに残すかに注目することが必要でした。その解決策は節税にアリ。「日々の交際費でコツ…

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