前回は、勤め人だからこそ、「もう一つの収入源を得る」ということを考えるべき理由を説明しました。今回は、「投資は不安」という人のための堅実な資産運用の手段について見ていきます。

投資初心者には向かない不動産投資やFX

セミナーで受講生の皆さんと会話をしているとき、「貯金はできるのですが、投資は怖くてなかなか踏み切れません」という声を聞くことがあります。

 

前でも見た通り、投資について不勉強なまま、我欲に駆られて「小さな元手で、効率よく大きく早く増やそう」とすると、失敗することは多いものです。

 

ですが、堅実な投資の案件も存在します。手堅くゆっくり時間をかけて増やすタイプの投資には、ぜひ挑戦してほしいと思います。

 

なぜなら、いくら貯金をしても「普通預金で0.001%」と、金利だけでは1000年預けてもお金が増えない現状だからです。近年「マイナス金利」という言葉まで出てくるほど、普通預金はほぼ「無意味なもの」になってしまっています。

 

投資に対して、「なんとなく不安」「怖い」と過剰に恐れることはもったいないことでもあります。海外に比べると、日本人は投資に関して非常に消極的です。これは、投資についてしっかり勉強していないのが一番の原因です。

 

少し経験を積んで既知のものにしてしまえば、恐怖や警戒心は和らぐはずです。たとえば、初めて入るお化け屋敷は、ドキドキするものです。しかし、何度も入って経験を重ねると「次はあそこから人形が落ちてくるはず」と観察する余裕が生まれ、怖さも軽減します。

 

投資にチャレンジしようと思ったら、まず投資の種銭(元金)を貯めましょう。種銭として、「100万円=1単位」を用意してください。そして、何に投資をするか吟味しましょう。まず「避けたほうがよい投資」についてお話しします。

 

私は15年以上の投資歴がありますが、ありとあらゆる投資をやりました。中には大きな利益を得たものもあれば大損したこともあります。

 

投資初心者の方には、金額の大きい不動産投資をいきなりはお勧めできないですし、ギャンブル要素の高くなりがちなFXもやめておいたほうがよいと個人的に思います。

 

また、投資信託もあまり推奨できません。

 

投資信託とは、ファンドマネージャーという投資のプロが、たくさんのお金を集めて、自分の代わりにさまざまな投資を行ってくれるものです。つまり、本人に知識があまりなくても気軽に始められる半面、相場感や自己責任感が生じにくいことになります。できれば最初はやめておいたほうがよいでしょう。

 

以前、毎月分配型の投資信託で「グローバルソブリン」という商品がありました。実はうちの実父も銀行に「毎月配当が入ってきて年金代わりになる」と勧められて投資していました。

 

私はすぐに手放すよう助言しましたが、そのまま持ち続け、結局その商品は暴落して、元金を減らしてしまうことになってしまいました。このように、他人まかせで投資をするのはとても危険なのです。

 

また、投資信託の信託報酬手数料についても知っておくべきです。証券会社へ支払う手数料は、その商品が上がろうが下がろうが支払いが生じます。実際に投資信託を始めてみるならどういう手数料があるのか、事前に調べておくことをお勧めします。

少ない資金で挑戦できる「ミニ株」「るいとう」投資

次にお勧めの投資についてお話しします。最も推奨できるのは、少額で始められる「ミニ株」や「るいとう」です。「ミニ株」とは単元未満株のことで、1株の単位から取引できる株式投資です。少ない資金でもチャレンジできるので、初心者にお勧めです。

 

「るいとう」とは株式累積投資のことで、月々1000円から始められる株の積み立て投資です。同じ銘柄に毎月決まった額を投資できるので、時間の分散投資ができ、長期投資に最適です。

 

どちらも少額で始められる上に、価格の上下や相場感、株価と日経平均株価との関係性等が肌でわかるので、投資の感覚を養うこともできます。ただしミニ株もるいとうも、手数料がかかります。始める前に証券会社のホームページ等で検索してみてください。

 

投資の初めの一歩は「種銭を増やすこと」が目的です。種銭が貯まってきたら、次はぜひ100万円単位の投資にチャレンジしてみてください。

 

投資の経験を積むうちに、勝つことも負けることもあるでしょう。誰でも投資をするなら勝ち続けたいはずです。投資に勝つための秘訣があります。それは、「感情ノート」をつくり、トレードを行う際に記録するということです。

 

株やFXなどのペーパー資産は、人の感情により上がったり、下がったりしています。チャートを見ると、上げトレンドだと「これからまだまだ上がるか」と多くの人が市場に参入してきます。反対に、下げトレンドだと「怖い」という恐怖心が出てきて市場から撤退する人が増えます。

 

これは感情によって人々の売りや買いのタイミングが動くからです。トレードをするときに、ノートを用意してそのときの感情を書くのです。たとえば「この株は今、業界から見ても結構いけるはず。ワクワクするぞ」などと書きます。

 

このときに、他に「①いつ②いくらで③売ったか買ったか④利益額」などもセットで書いてください。このノートをときどき見返すことで、まるで答え合わせをするかのように、さまざまなことがわかるはずです。

 

<ポイント>

少額から株式投資を始めて、種銭を増やす

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    本連載は、2017年1月10日刊行の書籍『お金にモテる独身女子50のルール』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    お金にモテる独身女子50のルール

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    和田 勉

    幻冬舎メディアコンサルティング

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