前回は、テストで悪い点を取ってきた子どもにかけるべき言葉について説明しました。今回は、受験を控えて「基礎学力がおぼつかない」場合の訓練法を見ていきます。

基礎が崩れていれば、勉強をしても効果はあがらない

学習の内容でいえば、やはりもっとも大切なのは「基礎固め」です。建物でも1階部分がグラグラなのに2階、3階がちゃんと建つはずがありませんね。

 

特に英語や数学のような積み上げ型の教科は、基礎があって、その上に知識を積み重ねて学んでいきますから、その基礎が崩れていると、どれだけ時間をかけて勉強をしても、さっぱり効果があがらないということになります。

 

高校受験が迫ってくる中学2年、3年にもなると、当学院の塾部門へ相談に訪れる親子が増えますが、中学2年の子なら「2年生の勉強や、その先の受験勉強を教えてほしい」という人が大半です。

 

しかし中学2~3年でも、中1で習ったはずの基礎が身に付いていない子が少なくありません。高校生でも、中学のときの基礎があやふやというケースもかなり見受けられます。

急がば回れ…いったん基礎に戻り、固めなおすのが先決

そういう場合は、思い切っていったん基礎に戻り、基礎をきちんと固めるのが先決です。急がば回れといいますが、英語であれば中学1年の最初のアルファベットから、学び直してもいいのです。

 

以前、高校再受験科では、英語の基礎固めのための早朝特訓という授業を設けていました。通常の授業開始は午前9時10分ですが、早朝特訓はその40分前の8時30分からスタートします。英語を一人ひとりの学力に合わせて個別に特訓するもので、中学1年からやり直しをして、徹底的に基礎づくりをします。

 

ここで用いるのは中学校の英語の教科書です。教科書というのは非常によく考えて作られているので、中学程度の英語なら、中1~中3の教科書をしっかり学び直せば、強固な基礎が完成します。そして入試においても満点やそれに近い成績になり、絶対に揺らぐことはありません。

 

早朝特訓を経た生徒たちは「早朝特訓で毎朝一からやり直しをしていたら、いつの間にかどんなテストでも満点をとれるようになりました。何か特別な問題集を解いたわけでもないのに・・・」と不思議そうに言います。そして高校に入学してからも、それぞれの高校で英語ではトップクラスの成績になっていきました。

 

英語だけに限りませんが、勉強では、平凡なことをし続ける非凡な努力が大切です。小さなことでもコツコツと積み上げていくと、大変大きなものになります。そのことを子どもたちにも知ってほしいと思います。

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