今回は、不動産の大家業を営む「醍醐味」について見ていきます。※本連載は、株式会社リーシングジャパン代表取締役、沖野元氏、不動産コンサルタント、林浩一氏の共著『賃貸の新しい夜明け』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、定期借家契約のメリットと定期借家契約を実際に活用する際のポイントを紹介します。

人生で一番幸せな時を過ごす場所を提供できる!?

『その行動は誰のためですか?』。多くの大家向けセミナーに参加していると、ここ数年こんな問いかけが増えてきました。私は自分のために行動することが、結果的に入居者さんに快適な住環境を提供することができ、幸せにできると考えています。

 

自分が人のために何ができるかと考える前に、まず自分が楽しむことが必要で、自分が幸せにならないと人を幸せなんかにはできません。私はサラリーマン時代、海外旅行関連の仕事をしてきました。お客様に旅を楽しんでもらうためには、まず自分がその仕事を楽しんで旅が好きになることも必要です。

 

 

入居者さんの笑顔、これほど幸せを感じることはありません。私の所有する物件は、学生寮を除いてはすべてファミリー物件です。こんなことを聞いたことがあります。人が生涯の中で(人生を振り返った際)一番幸せだったと思える時期は、自分の子どもが生まれた瞬間から、その子どもが10歳ぐらいになるまでの子育て期間だとか。

 

本当にそうだとしたら、入居者さんはその期間を私のアパートで過ごされるわけです。ファミリー物件を経営している大家さんって幸せ者ですね。

入居者にとっては人生の大切な思い出のひとつに

賃貸ですから、いつか転勤やお子様の成長に合わせて引っ越して行かれます。このときほど、悲しく感じることはありません。将来、引っ越して行かれた入居者さんが過去を振り返った際、私のアパートで過ごされた日々が、家族で過ごした楽しかった思い出として、そこに数コマでもあったなら、大家業って最高に幸せじゃないですか!?

 

よく引っ越して行かれた方々から、年賀状などをいただくことがあります。そこには引越し先でのご家族の写真があります。うちのアパートで生まれ、小学校まで過ごされたお子さんが成長した姿を見ると、わが子のことのようにうれしくなります。これからも頑張っていこうと思える瞬間です。

本連載は、2015年8月刊行の書籍『賃貸の新しい夜明け』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

賃貸の新しい夜明け

賃貸の新しい夜明け

沖野 元,林 浩一

週刊住宅新聞社

長らく旧態依然としていたこの不動産業界にも、大きな波が来ています。人々のライフスタイルの変化による波が、住まい方の変化にも及んできています。 こうした時代の変化に、不動産業者も大家さんもついていくしかありません…

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