今回は、実家の「家具」の整理のタイミングについて、親の生前と相続後、どちらが有利なのかを見ていきます。※本連載は、久野綾子税理士事務所の代表税理士・久野綾子氏の著書『相続貧乏になりたくなければ親の家を賢く片づけましょう』(アチーブメント出版)の中から一部を抜粋し、実家の「モノ」の片付けに関するポイントをQ&A形式で解説します。

親の家具も、立派な「相続財産」になる

重要度 ★☆☆☆☆

親の家の家具。

親の生前に整理する or 相続後 、遺品整理業に頼む

片づくのは、どっち?

 

答え:家具は親が元気なうちにこまめに整理しましょう!

重い腰が上がらない方は、生前整理のプロも上手に使ってみてはいかがでしょうか。

 

お客様の相続税申告のお手伝いをするとき、必ずといっていいほど驚かれるのが、

「えっ、実家の家具も相続財産なんですか?」

ということ。

 

親の家具も、立派な「相続財産」です。では、家具は親の生前に整理すべきでしょうか、もしくは相続後に遺品整理業者に頼むべきでしょうか。

 

ポイント①

<家具の下敷き・人の転倒>

地震で倒れたタンスの下敷きになってしまったり、家の中で転んだことがきっかけで寝たきりになってしまう危険性があることを考えれば、不要な家具を生前に整理して十分な空間を確保することはとても大切です。

 

ポイント②

<お金>

大きな家具は、処分するにもお金がかかります。のこぎりなどで小さく切って、粗大ごみとして捨てることも可能ですが、かなりの手間ですよね。時間のあるときに、一つずつゆっくり時間をかけて整理していく。体力も気力も余裕のある生前に家具を処分しておく方がお得です。

親の気持ちを汲んで整理ができる「生前整理」

ポイント③

<気持ち>

現在、遺品整理業者だけでなく、生前整理業者も急増しています。プロに頼むことで「いつか片づけたい」「いつか整理したい」という思いを叶えられる日が近づくのではないかな、と思います。

 

「生前」整理と「遺品」整理の大きな違いの一つは、親の「気持ち」「思い」があるかどうかです。

 

生前整理は、親の気持ちを基準に整理していきます。もし家具の中にとても思い入れのあるものがあれば、それを次の世代が引き継ぐかどうかの判断基準にもなります。

 

それに対し、遺品整理の場合は、本人である親の気持ちを聞くことができません。もし、その家具にまつわるエピソードを聞いていれば、次の世代が「引き継ぎたい」と思ってくれるかもしれませんね。

本連載は、2015年3月3日刊行の書籍『相続貧乏になりたくなければ親の家を賢く片づけましょう』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

相続貧乏になりたくなければ 親の家を賢く片づけましょう

相続貧乏になりたくなければ 親の家を賢く片づけましょう

久野 綾子

アチーブメント出版

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