一方的な契約解除も…「家賃保証」の危険なカラクリ

前回は、不動産管理会社が推奨する「家賃保証」に潜むカラクリを説明しました。今回は、一方的な契約解除もある「家賃保証」の危険なカラクリを見ていきます。

賃料減額の「協議」が整わなければ契約破棄も

前回に引き続き、家賃保証のカラクリを見ていきます。

 

二点目の注意点として、契約内容によっては、管理会社が一方的に契約を解除することが可能ということです。

 

たとえば、賃料減額を言い渡された場合、“協議の上”、オーナーは賃料引き下げの要求を拒否することはできます。とはいえ、「協議が整わない場合、本契約の期間途中であっても、オーナーまたは管理会社は、一定期間ののちに本契約を終了させることができる」という項目により、一方的に契約を破棄されることもありえます。

「家賃減額リスク」の説明責任を果たす業者はわずか

この家賃保証の問題については、国民生活センターでも大きく取り上げられており、賃料引き下げを拒否した家主に対し、契約を解除しただけでなく、入居者全員を近隣の自社物件に転居させるという強硬手段に出た悪質な事業者の存在も明らかになっています。

 

こうした事態を受け、国土交通省も「個人の大家は不動産事業者であり、対等な事業者間の取引には干渉できない」としてきた姿勢を一転。2016年9月、遅ればせながら「家賃減額リスク」などの説明を賃貸住宅管理業者に義務づけるよう制度改正し、2018年7月からは違反業者の公表にも踏み切ることを決定しました。

 

ただし、対象となるのは、同省の任意の登録制度に参加する3735社。全国約3万2000社に及ぶ該当業者の約1割に過ぎません。

 

「オーナー様に代わって賃貸経営をお引き受けします」と言っておきながら、突如として“ハシゴを外す”。そんな悪徳業者を駆逐するには、まだまだ時間を要するであろうというのが、残念ながら今の実態なのです。

本連載は、2016年10月9日刊行の書籍『あなたの資産を食い潰す「ブラック相続対策」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「相続・事業承継」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

「相続対策」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

連載あなたの資産を食い潰す「ブラック相続対策」~アパート・マンション建築編

株式会社財産ブレーントラスト 代表取締役

1958年7月生まれ。94年、株式会社船井財産ドック(現在東証第二部に上場している株式会社青山財産ネットワークス)に入社。97年に事業部長、2001年に取締役に就任、04年東証マザーズ上場時に、上場の鐘を叩く。05年現場での仕事にこだわり、執行役員に降りる。08年、再度取締役に就任。09年、全国ゴルフ練習場連盟の理事に就任する。10年に退任。
12年12月、一人ひとりのお客様に対して、もっと深く密な財産コンサルティング業務に特化したいとの思いから、株式会社財産ブレーントラストを設立。
著書に『あなたの土地の有効活用はやめたほうがいい』『不動産現金化の時代』『あなたの資産 再生いたします』『改訂版 あなたの土地の有効活用はやめたほうがいい』(全て実業之日本社)、『都心不動産 買い方のコツ』『地主心得帳』『買ってよい不動産・悪い不動産』『3年後 崩壊する地主・生き残る地主』(全てPHP新書)等。

著者紹介

あなたの資産を食い潰す 「ブラック相続対策」

あなたの資産を食い潰す 「ブラック相続対策」

秋山 哲男

幻冬舎メディアコンサルティング

恐ろしい「相続対策の裏側」と「知っておくべきポイント」を大公開! ・相続税対策のうち8割が実は不要!? ・バックマージンが横行する業界の実態 ・相続後にお荷物と化す無意味なアパート・マンション ・税理士のうち約半数は…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!