今回は、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) とはどんな施設なのか、その概要をお伝えします。※本連載は、介護施設の専門家である齋藤直路氏の著書『はじめてでもわかる!介護施設&老人ホームのさがし方・選び方』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋し、住む介護施設の特徴や選ぶ際のポイントを紹介します。

介護認定を受けていなくても60歳以上なら入居可能

問:サービス付き高齢者向け住宅とはどういう施設なの?

 

答:高齢者向けの賃貸住宅です。バリアフリー対応を基本に民間で多く運営されています。

 

<サービス付き高齢者向け住宅の概要>

サービス付き高齢者向け住宅には2種類あります。一般型と、特定施設に指定されている介護型です。両施設ともに要介護度が高い方を受け入れ、看取りまでしてくれる施設もあります。

 

サービス付き高齢者向け住宅は、日常生活や介護に不安がある方が、安心して暮らせることを目指した住居です。要介護、要支援の認定を受けた方、または60歳以上の方(介護認定がされなくてもOK)が入居できます。介護業界に関わる方は“サ高住”と呼んでいます。

サ高住に入るための費用と月々の費用

有料老人ホームとの違いは契約の形態と入居時にかかる費用です。

 

サ高住の契約は建物貸借方式という賃貸住宅と同じものです。また有料老人ホームでは入居する際の一時金として数百万円以上必要な施設がありますが、サービス付き高齢者向け住宅では15万~30万円程度の敷金または礼金があれば入居できます。

 

月々にかかる費用も10万円前後で済む施設もありますので、まとまった蓄えがない年金暮らしの方でも申し込むことが可能です。

サ高住で受けられる介護サービス

「自宅」という扱いなので居宅サービス(訪問・通所)を利用します。外出は自由ですので、今までの生活と同じようなペースで過ごせます。介護付き有料老人ホームよりは、軽い気持ちで入ることができます。

 

こうしたこともあり、サービス付き高齢者向け住宅に入る方は増えています。国から補助金が出ており、総戸数も増え、平成28年度には約21万戸と、3年間で3倍になっています。

事業者によってサービス等が大きく異なる点に注意

サービス付き高齢者向け住宅の基本サービスは、安否確認と見守りという最低限のものだけです。それ以外は、外部の介護サービスと連携します。夜間には職員が不在になる施設もあります。

 

日中の活動やイベントは、事業者によって大きく異なります。しっかり見学をして説明を受けましょう。

 

さらに最近では、地主の相続対策として建設されることが増えています。それに伴い介護と無関係だった不動産、建設業者などが事業主となっている施設もあります。異業種からの参入が悪いというわけではありませんが、事業主についても確認したほうがよいでしょう。

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