今回は、特別養護老人ホームなど、介護保険を利用し、自治体や社会福祉法人によって運営されている「老人ホーム」について見ていきます。※本連載は、介護施設の専門家である齋藤直路氏の著書『はじめてでもわかる!介護施設&老人ホームのさがし方・選び方』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋し、住む介護施設の特徴や選ぶ際のポイントを紹介します。

自宅での生活が困難になった人が対象

問:有料老人ホーム以外にも「老人ホーム」はあるの?

 

答:特別養護老人ホームなど介護保険の利用を前提とする施設があります。

 

1人でトイレに行けなくなったなど、自宅で生活することが難しくなった人を対象するのが介護保険施設です。自治体や社会福祉法人によって運営されています。要介護認定されないと入れませんが、一般的には民間業者によって経営される有料老人ホームより廉価な費用で入居できます。

特別養護老人ホームへの入居待ちは32万人・・・

<介護保険施設の種類>

 

●介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

介護保険施設の中で最も人気が高いのが「特養(トクヨウ)」と呼ばれる介護老人福祉施設です。

 

介護老人福祉施設は人気が高い分、都市部を中心に不足しており、32万人もの方が入居を待っている状態です。希望してもなかなか入ることができません。原則として要介護3以上、自宅で介護できない65歳以上の方が入居できます。

 

家庭的な雰囲気のなかで24時間、生活上の世話を受けられるのが特徴です。医師が常駐しているところはほとんどなく、医療的なケアを必要としている場合は入居できないこともありましたが、最近では最後の看取りまで対応できる施設も少しずつ増えています。

 

●介護老人保健施設

老健(ロウケン)と呼ばれる施設で、退院後すぐに自宅に戻れない方を対象としています。リハビリを行って自宅へ帰ることを目的とします。

 

医師が常駐しており、症状が悪化した場合などは、診察や治療も受けられますので安心感があります。ただしあくまでも自宅へ帰ることを目的とするので長期間、滞在することはできません。原則、3ヶ月間(必要に応じて継続)という制約があります。

 

●介護療養型老人保健施設

長期に渡って療養が必要な方のための施設です。病院や診療所に併設、あるいは隣接する形で設けられています。

 

【介護老人福祉施設の特徴】

★原則として要介護度3以上の方が入居できる。

★比較的費用が安いため、都市部で入居待ちの方が多数。

★看取りまでしてくれる施設もある。

定番必携 はじめてでもわかる! 介護施設&老人ホームのさがし方・選び方

定番必携 はじめてでもわかる! 介護施設&老人ホームのさがし方・選び方

齋藤 直路

サンライズパブリッシング

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