前回は、楽器可防音賃貸マンションの建設で業者を選ぶ際のポイントを説明しました。今回は、投資家の利益を優先する、アメリカでは一般化した開発手法「コンストラクションマネジメント」とは何かを見ていきます。

ゼネコンをパートナーに選ぶとコストが割高に!?

設計も行える業者というと「では、ゼネコンに頼めば安心ではないか。ゼネコンであれば自社で設計も手がけるだろう」と思う人もいるかもしれません。

 

しかし、ゼネコンをパートナーに選ぶと、価格決定の主導権を握られてしまい、基本的にその言いなりにならざるをえなくなります。その結果、コストが割高になってしまうおそれがあります。

 

設計事務所に依頼したからといって、ゼネコンよりも設計費が余計にかかるといったことはありません。ゼネコンに設計施工を依頼した場合には、見積書の中に設計費等の項目がきちんと含まれています。

 

また過去には、他の設計事務所に設計を丸投げしたり、無資格の者に設計をさせていたゼネコンやハウスメーカーも少なくありませんでした。

 

一方、設計は自社で行うが施工は他社に依頼する業者であれば、複数の施工会社に見積もりをとってより安いところを探し出し、オーナーにとって最もコストの低い方法を提案することが可能となります。

大手業者の利益が優先されてきた不動産投資だが・・・

このように、オーナーの利益を最大化することを目的にベストの開発手法を企画する建設生産・管理システムをコンストラクションマネジメント(ConstructionManagement)といい、アメリカでは一般化した開発手法となっています。

 

これまでの不動産投資では、ともすれば発注する投資家の側よりも、受注するゼネコン等の大手業者の利益が優先される傾向がみられました。

 

そのような自社の利益ばかりを追求する建築業界の歪んだ構造が、過去の構造計算書偽造事件や、現在問題になっている杭打ちデータ改ざんのような不正を生み出す温床になってきたともいえるでしょう。

 

しかし、これからは日本でも、投資家の利益を重視するこのコンストラクションマネジメントシステムが主流になるはずです。

 

その結果、投資家にとっても、エンドユーザーにとってもより安全で安心感を抱ける不動産開発が促進されることになるでしょう。

 

ぜひ、何よりも投資家の利益を大切にしているパートナーを見つけて、最も理想的な、後悔のない不動産投資を実現してください。

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    本連載は、2016年3月1日刊行の書籍『"楽器可防音マンション経営"で実現する鉄壁の資産防衛』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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