最終回の今回は、地積測量図と建物図面の読み方についてお伝えします。※本連載は、山本芳治氏の著書『増補改訂版 公図・不動産登記簿の読み方・調べ方』(ビジネス教育出版社)の中から一部を抜粋し、不動産登記簿と公図の調査方法をご紹介します。

土地の形状や隣地との位置関係を示す地積測量図

連載の締めくくりとして、地積測量図と建物図面について説明をします。


地積測量図や建物図面は登記所に保存されており、誰でも閲覧や写しの請求をすることができます。申請書の書き方等については登記簿の閲覧と同じですので、前の説明を見てください。


◆地積測量図とは


「地積測量図」というのは、土地の表示の登記、地積の変更の登記や分筆の登記など登記簿上新たに地積(土地の面積)を記載する登記や登記簿上の地積に変更を生じる登記を申請する場合に、申請書に添付して提出する図面のことです。

 

このため、地積の変更や土地の分筆をしたことがない土地については、地積測量図は存在しません。


地積測量図には、一筆の土地ごとにその形状および隣地との位置関係などが表示され、また、地積の算出方法(求積方法といいます)が明らかにされている図面です。図表1を参考にしてください。

【図表1 地積測量図】

 

敷地のどこに何㎡の建物が建っているかを示す建物図面

◆建物図面とは


「建物図面」というのは、建物を新築した場合、建物の表示登記の申請書に添付するもので、敷地のどの部分にどのような形状の建物が建っているかを明らかにしてあります。

 

通常の場合、各階ごとの形状、寸法、床面積の計算方法等が記載された「各階平面図」とセットで作成されます。

 

【図表2 建物図面(各階平面図)】

増補改訂版 公図・不動産登記簿の 読み方・調べ方

増補改訂版 公図・不動産登記簿の 読み方・調べ方

山本 芳治

ビジネス教育出版社

契約書および登記申請書からの読み取り方。手続法である不動産登記法だけでなく実体法である民法の学習にも役立つ。

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