NZの風物詩? クリスマス休暇前「不動産オークション」の狂騒

ニュージーランドでは、クリスマス前になると不動産オークションに人々が殺到します。今回は、クリスマス休暇前の不動産オークションの様子と、ニュージーランド物件の平均販売価格を見ていきます。

福袋を買い求めるかの如く、不動産オークションに殺到

毎年この季節には不動産のオークション販売が追加され、毎夜多くの方々が仕事帰りにオフィスを訪れます。某不動産仲介販売会社のオークションルームも、大勢の人々で賑わっていました。

 

 

しかし、オークション販売の成功率は約50%。不動産業界の勢いに陰りが見えるとコメントするメディアもあります。

 

そういうニュースが流れるものですから、投資家はオークランドの物件価格の値下がりを期待し、低い金額で手を上げてきます。しかし、これを素直に了承する家主もあまりいません。オークションが不成功にも関わらず、期待する額が出るまで、待つを選択する方々が多いのです。

 

 

実例をお話しましょう。2LDKのレンガ作りのユニットがオークションに出されたことがありました。日本で言えば長屋になりますが、120平米で比較的広めの部屋となっています。場所は、アボンデ-ルというセントラル地域の西方面にあります。

 

 

 

オークショナーのヘルプで、私も横に立ち、ビット(手を上げる)してくる買い手の金額をメモし、オークショナーに時々価格を確認しながら競売します。

 

しかし、訪問したこともない物件ですと、物件の細かい詳細がなかなか頭に入ってきません。当日映像を見て、オークショナーが説明する内容を聞きながら、60万NZドル程度なら売れるかなと予想を立てます。

 

しかし、オークショナーが開始した金額はいきなり60万NZドル! つまり、それ以上の値段を希望しているということ。120平米あるとはいえ、2LDKの長屋です。一体、いくらで売りたいのでしょうか? こちらは後で聞いた話ですが、70万NZドルを目指していたようです。

 

もう少し遠くの地域にある物件であれば、土地の広さ600平米ある3LDKの一軒屋が買えます。正直なところ、70万NZドルで売れるとは思えません。結局、買い手候補は銀行とローン融資を再相談して、67万NZドルで売れる見込みとなりました。

 

メディアは、オークション不成立の話題を大きく報道します。しかし、弊社の実態では、オークション成功率は7割はあり、数週間以内に売り切ることができます。売却成功率も90%と高い数字を出しています。

 

オークションの良いところは、競り合うことで、双方が納得した値段で売買出来る点です。仮に買い手候補数が少なくても、オークショナーが家主の代理で、期待額まで上げることができるのです。

 

もちろん、手前でオークショナーを止め、別室で交渉が始まることもありますが、このオークションを境にして価格交渉をしたり、買い手候補は銀行と相談をしたり、親戚一同に声をかけ現金をかき集めたり・・・そんな会話が繰り広げられます。

 

もし、オークション販売の方法を取らなければ、買い手候補は「いつでも買えるし、別の物件をもっと見て吟味してから買おう」と売却スピードが鈍ってしまうのです。また、買い手方もいつでも買えるという意識があり、知らぬ間に狙っていた家が別の人が買われてしまった、なんてこともあります。

 

不動産物件をオークションで売買するというと、魚の競りのように家を売るなんてとびっくりする日本の方も多いのですが、クリスマス前は、日本でお正月に福袋を買い求めるような勢いで、物件のオークション会場に人々が殺到する光景を見ることができます。まさに、ニュージーランドの12月の風物詩といった雰囲気です。

前年に比べ、約20%不動産価格が上昇したオークランド

ニュージーランド国内の不動産平均販売金額は、60万NZドルを越え、60万8,511NZドルとなりました。オークランド地区は、101万8,582NZドルです。対前18.6%という数字となりました。

 

年内統計は11月分までで、年明けには12月分も報告されますが、新年度の1月、2月分の数値はクリスマスホリデー時期と重なり不動産売買がほとんど止まりますので、参考になる数字は、3月分のデータからと言えるでしょう。

 

 

また、今年も年末を迎えました。1年間本連載を購読いただき、大変感謝いたします。2017年度も引き続き、ホットな情報をニュージーランドより発信させていただきます。不動産売買・投資開発・資産活用について、皆様のお役に立てられるよう努めて参りたいと思います。

 

 

皆様の健康と繁栄を願い、今年最後の連載とさせていただきます。次の連載は2017年の1月となります。良い新年をお迎え下さい。

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Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長

1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。

1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。

現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表としても活躍中。

著者紹介

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