資産形成のための投資では「分散」が不可欠な理由

前回は、「金利が高い=高リスク」とはいえない理由を説明をしました。今回は、資産形成のための投資では「分散」が不可欠な理由について見ていきます。

勝率90%の年利10% VS 勝率50%の年利20%

例えば、次のような条件での投資があった時に、あなたならどのように判断しますか?

 

◎A勝率90%で利回りは年10%

◎B勝率50%で利回りは年200%

 

Aは、ほぼ負けることがなく、確実に10%のリターンが得られる。Bは2回に1回はゼロになる確率があるものの、リターンは倍になる。

 

あなたなら、どちらが安全に勝てると思いますか?

 

これはギャンブルではなく資産形成の観点から考える場合、どちらが堅実に資金を増やすことができるのかを考えなくてはいけません。

 

もし一発勝負のギャンブルなら、仮に元手が1000万円であればAを選んで確実に1100万円にしたいという人も、一発逆転でBを選んで一気に増やすという選択もあり、どちらが正解というものではありません。あくまでギャンブルなら自分の好きにすればいいだけですから。

 

しかし、資産形成はそのような考え方ではいけません。ギャンブルと違って、将来のためにコツコツと継続することが必要です。

 

ちなみに、日本人に「どちらが安全に資産形成できると思いますか?」と尋ねると、8割はAを選びます。「なぜAのほうが安全だと思いますか?」と聞くと、「勝率90%なので」と答えます。そもそもこの時点で考え方がマネー教育を受けた人とそうでない人でまったく違います。

 

リスクを抑えたいのであれば、分散投資が基本です。元手が1000万円もあっても、一発勝負なら、AでもBでもすべて消え去ってしまう可能性はあります。

100万円を10個に分けて考えると・・・

では、どうすればいいのか?

 

答えは簡単で、分散すればいいのです。その1000万円を例えば、10分割して100万円を10個に分けたとしましょう。

 

AとBで10回100万円ずつ預けたとしたら、どちらの勝率が高いでしょうか。その場合、Aは勝率90%ですから、確率上では9回は成功します。

 

100万円預けて一度成功すれば、10%の10万円が増えます。10分割しているのでそれを10回繰り返すと、9回分で90万は増えることになります。しかし、確率的に一度は失敗しますから、100万円を失います。もうおわかりですよね?

 

Aを選んだ場合は、90万円増加して100万円を失っているので、トータルで10万円のマイナスになってしまう可能性が高いわけです。これは典型的な、やればやるほどお金が減っていく投資の方法です。

 

一方で、Bを選んだ場合はどうなるでしょうか?

 

勝率50%ですから、10回やれば5回成功して5回失敗するということです。一度成功すれば100万円が200万円増えるわけです。同じく一度失敗すると100万円失うわけです。5回200万円増加して、5回100万円を失います。ということは、単純計算で1000万円は1500万円に増加するということです。

 

Aを選ぶと、9回成功しているけど、最終的には990万円

Bを選ぶと、5回失敗しているけど、最終的には1500万円

 

どちらが増えやすい選択なのかは明確ですが、日本人は安全だと思ってAを選び続けてお金が減り続ける投資をしているか、銀行にお金を入れっぱなしにして、絶対にお金が目減りしていく選択をしているかという、どうやってもお金が減り続ける選択をしていることを自覚しなければいけません。

資産形成の最大の武器「複利」

ちなみに、今回のBのプランですが、これと同じことを10年間続けると、どの程度お金が増えるか想像できますか?

 

仮に元手が1000万円だった場合、1年で10回、10年で100回やったら計算上は57倍の5億7000万円になります。

 

元手が100万円でも5700万円です。ここで注目してほしいのは、50回成功して、50回失敗しているにもかかわらず、57倍に増えているという事実です。

 

なぜこれだけ急激に増えているのかというと、「複利」という大きな武器があるからです。歴史の偉人にも「複利が人類最大の発見だ」と言っている人もいるように、これはとても重要な考え方です。

 

単利と複利の違いは学校でも習っていると思いますが、忘れてしまった人はぜひ調べてみてください。時間というものを最大限に味方につけ、複利によって資産を増加させ続けられることが資産形成の最大の醍醐味です。

 

さて、これはあくまで机上の例ですが、ここで大事なことは一時的には負けることがあってもいいということ。

 

むしろ投資で負けるのは当然。100戦100勝の人など、どんな偉大な投資家でもいません。トータルで最後に勝てればいい。

 

ところが、日本人は「100%安全が保障されていないとやれない」という考え方の人が多いのです。その割にはジャンボ宝くじには行列したりするのですが、期待値で考えれば宝くじなどは相当なギャンブルといっていいぐらいです。

 

しかも宝くじは自分で結果をコントロールできません。投資はきちんと自分で勉強して判断すれば自分でコントロールできる要素があるもの。この違いを理解しておきましょう。

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連載豊かな人生を勝ち取るための思考~資産運用・保険編

NEXT GROUP 最高経営責任者

1987年生まれ、愛知県豊川市出身。
会社員時代、不況の煽りを受けて勤める会社が倒産するなど22歳までに3度の転職を経験。会社に依存し続ける人生に疑問を持ち、24歳の頃、サラリーマンとして働きながら自分自身で将来や今の生活を豊かにすべく、まったくのゼロから資産形成を開始。わずか18カ月後、2億5000万円以上の資産構築に成功する。
現在は資産形成アドバイザーとして日本中で年間50以上の講演をこなす人気講師として活動する傍ら、法人向けの経営コンサルティングや日本最大規模のシェアアビリティスペースの運営、電力会社や省エネ商品のメーカー、ブライダル事業や洋菓子店の経営など幅広く活動。バングラデシュではドラッグストアの運営、インドネシアでは日本語学校や農園の運営からリゾート開発など、29歳にして4つの会社の代表と7つの会社の役員を務める。
2016年6月には、取締役を務めるインドネシアにあるバイオマス事業の会社を上海市場に上場することに成功し、政府とともに環境保護活動などにも取り組む。

著者紹介

豊かな人生を勝ち取る30の思考

豊かな人生を勝ち取る30の思考

中邨 宏季

幻冬舎メディアコンサルティング

現在、多くのビジネスパーソンが将来のお金や仕事、人間関係の悩みを抱えていると思います。しかし、安易に「ノウハウ」に飛びつくのは危険です。 本書では、29歳の若さで年商10億円のグループ会社をつくりあげた著者が人生を…

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