「お金を増やす」には不向き!? 日本の保険商品の実力

前回は、日本の生命保険会社の保険料が世界的に見ても高額な理由について取り上げました。今回は、「お金を増やす」には不向きな日本の保険商品の実力について見ていきます。

保険会社の運用の仕組み上、利回りは上がらない

はっきり言うと、日本の保険は「お金を増やす」ことには向いていません。保険料という預かり資産を日本の国債などで運用しなければいけない日本の保険業界の仕組み上、利回りが上がらないのはどうしようもないことなのです。

 

最近は外国債券での運用を増やしていますが、世界的に最も利回りが低く、資産が増やしにくい20年、30年という長期の日本国債を保有していることには変わりありません。これは安全性を重視している結果というわけではなく、運用上の仕組みによる影響が大きいのです。

 

事実、今と同じく日本国債などを中心に運用していた20年、30年前の日本の生命保険は、今とは比べものにならないぐらい利率の良い商品が多数ありました。以前はそれだけリスクを負っていたかといえばそうでもなく、むしろ今現在よりも安定的な運用をしてきました。

 

それでも、今の時代の商品が以前と比べて利率が極端に下がってしまったのは、国債の利回りの低下などからくる影響であるということは理解しなければいけません。

「保障」と「お金を増やす商品」を分けて考える

とはいえ、日本の保険が良くない商品というわけではなく、補償に関しては日本の保険はそれなりに充実しています。そうであるなら、全部を一緒にするのではなく得意な分野である「保障」のための保険と、苦手な分野である「お金を増やす」ためのものを分けて考えるというのも方法の一つでしょう。

 

無理して、得意なものと苦手なものを一緒にやろうとするのではなく、「保障」が得意な会社の商品と、「増やす」ことが得意な会社の商品と別々で考えれば、無駄がなくなるのではという考え方も必要だと思います。

 

例えば、一般的に加入者の多い貯蓄性の終身保険を例に出して考えてみましょう。

 

35歳から65歳までの30年間の終身保険で毎月の支払い保険料は5万円。死亡保障は3000万円、満期時に帰ってくる解約返戻金は110%程度でしょうか。

 

この場合、保険に加入している30年間は常に3000万円分の死亡保障が付き、しかも、30年後には積み立てた合計金額の1800万円が約2000万円になって戻って来るというものです。

 

お金が増えて、しかも保証まで付いてくるというのですから、お得なものに見えますよね。しかし、実際はこの商品は得意な「保障」と苦手な「増やす」ということを一緒にやっている商品の代表的なものです。

 

これを保障と増やすということを別々にして、各分野の得意な会社の商品に分けると、どのように違ってくるのかを比較してみましょう。

 

死亡保障3000万円だとしても外資系生保やネット生保なら、月々数千円台で加入できるものもあります。仮に月5000円の掛け捨てタイプで生命保険に入れば、4万5000円が浮きます。

 

そのうち2万円は生活を豊かにするものに使って、残りの2万円を海外の保険などで積み立てをすれば、30年後には2000万円ぐらいになるものは珍しくありません。つまり、トータル720万円を払って2000万円もらえるわけです。

 

毎月5万円の終身保険が30年満期でプラス300万円になるのと比べて、毎月半分の2万5000円の支出で3000万円の死亡保障が同じく付いて1280万円もプラスが返ってくるのとどちらがいいですか? という話ですね。

 

明らかに後者のほうがいいはずなのに、なぜか日本では特に深く考えずに前者のすべて丸ごと終身保険を選んで高い保険料を払い続けている人が多い。これは不思議なことです。

 

実は、日本法人を置いていない外資の金融機関や保険会社は日本で営業活動ができません。それでも取引したり入ることはできます。海外の保険会社の終身保険や積立ファンドの情報は営業活動が規制されている分、こちらから取りに行かないと入ってきません。そうしたアンテナを自分から開いていくことも重要なのです。

 

ここで取り上げた例は、日本の保険が良い悪いという話ではなく、工夫次第では結果を大きく変えることができるということを知ってほしいためにお話をしました。

 

当然、手間をかけずに全部を一つの会社にまとめるというのも選択肢としてはあるべきものです。あくまで、自身の目的に合っている商品や会社を選ぶことをしてほしいという著者の願望です。

 

今までの当たり前に何となく乗っかるのではなく、これからの自分の将来のためにしっかりと現実と向き合ってより良い将来を自分自身でつくってほしいと思います。

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連載豊かな人生を勝ち取るための思考~資産運用・保険編

NEXT GROUP 最高経営責任者

1987年生まれ、愛知県豊川市出身。
会社員時代、不況の煽りを受けて勤める会社が倒産するなど22歳までに3度の転職を経験。会社に依存し続ける人生に疑問を持ち、24歳の頃、サラリーマンとして働きながら自分自身で将来や今の生活を豊かにすべく、まったくのゼロから資産形成を開始。わずか18カ月後、2億5000万円以上の資産構築に成功する。
現在は資産形成アドバイザーとして日本中で年間50以上の講演をこなす人気講師として活動する傍ら、法人向けの経営コンサルティングや日本最大規模のシェアアビリティスペースの運営、電力会社や省エネ商品のメーカー、ブライダル事業や洋菓子店の経営など幅広く活動。バングラデシュではドラッグストアの運営、インドネシアでは日本語学校や農園の運営からリゾート開発など、29歳にして4つの会社の代表と7つの会社の役員を務める。
2016年6月には、取締役を務めるインドネシアにあるバイオマス事業の会社を上海市場に上場することに成功し、政府とともに環境保護活動などにも取り組む。

著者紹介

豊かな人生を勝ち取る30の思考

豊かな人生を勝ち取る30の思考

中邨 宏季

幻冬舎メディアコンサルティング

現在、多くのビジネスパーソンが将来のお金や仕事、人間関係の悩みを抱えていると思います。しかし、安易に「ノウハウ」に飛びつくのは危険です。 本書では、29歳の若さで年商10億円のグループ会社をつくりあげた著者が人生を…

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