前回は、育毛シャンプーが果たして本当に効果があるのかを見てみました。今回は、「増毛パウダー」や「結着増毛」とよばれる増毛法について見ていきます。

約30年も売れ続けている商品もある「増毛パウダー」

育毛剤や育毛シャンプーなどで効果を得られなかった“薄毛難民”が、次に考えるのは「増やそう」とすることです。

 

薄毛を手っ取り早く隠すためによく使われるのが、「増毛パウダー」です。毛髪の成分の9割はケラチンというたんぱく質ですが、増毛パウダーは人工のケラチンでできた細かい粉末です。この粉が静電気によってうぶ毛や微毛に付着するので、薄毛の部分もボリュームアップしたように見え、地肌も目立たなくなります。

 

実際、愛用者は多く、何年分も自宅にストックしている人もいれば、もしものときのために普段からカバンに何個も常備している人もいます。中には「大地震など自然災害が起きたときも、これを頭に振りかけなければ外に出ることも、逃げることもできない」と話す人さえいるほどです。

 

シャンプーで落とせるものなので、あくまで一時的な薄毛隠しではありますが、手軽さもあり、30年ほどのロングセラーとなっています。

もともとある髪に人工毛を結びつける「結着増毛」

一方、隠すだけでなく、髪を増やすための手段としては、文字通り、「増毛」があります。これは「結着増毛」といわれるもので、もともとある髪に人工毛を人の手で結んでつけるという方法です。そのメリットは、カツラに頼ることなく、増毛感が得られるという点です。

 

逆にデメリットとしては、言うまでもなく結びつける髪がなければできないということです。それに加えて、これも当然ながら、定期的なメンテナンスが必要になります。増毛を施した直後はいいのですが、1週間か10日も経つと、見た目に違和感が表れてくるのです。

本連載は、2016年9月9日刊行の書籍『薄毛 「自毛主義」のすすめ』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

薄毛革命 「自毛主義」のすすめ

薄毛革命 「自毛主義」のすすめ

音田 正光

幻冬舎メディアコンサルティング

髪が抜けて少なくなる、頭頂部が薄くなる――これは男性にとって古今東西、永遠のテーマといえる苦しみであり、さらに昨今は女性にも薄毛の悩みを抱える人が増えています。 本書では、さまざまな治療法を試しては失望してきた…

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