投資に役立つ「マクロ」「ミクロ」情報の収集・分析方法

今回は、投資に役立つ「マクロ」「ミクロ」情報の収集・分析方法を見ていきます。※本連載は、「富のスペシャリスト」として知られる株式会社スガシタパートナーズの代表取締役・菅下清廣氏の著書、『一生お金に困らない「未来予測」の技術』(PHP研究所)の中から一部を抜粋し、投資で成功するために未来を予測する情報収集のノウハウを紹介していきます。

未来予測には「マクロ・ミクロ」両方の情報が必要

情報は、マクロ情報とミクロ情報に分かれています。マクロ情報は、社会全体の動きを示した情報です。それに対しミクロ情報は、個別の動きを示した情報です。未来予測をするうえでは、どちらも必要な情報です。マクロ情報とミクロ情報を意識しながら集めて頭の中で整理、分析し、それに基づいて未来の見通しを立てます。

 

最も簡単なレッスンは、日本の株価を使った予測です。現在の日本の株価は、日経平均一万四〇〇〇円台から一万五〇〇〇円台で一進一退を繰り返しています。みなさんが独自に集めたマクロ情報とミクロ情報から、一週間後、一ヵ月後、一年後の株価の見通しについて、独自の予測を立ててみましょう。

 

このレッスンを続けていくうちに、自分が未来予測をするために、どのようなマクロ情報、ミクロ情報が必要になるかがわかるようになってきます。

 

実は、専門家と呼ばれる多くのアナリストやエコノミストは、ほとんどがマクロ情報に頼っています。しかし、マクロ情報だけでも、ミクロ情報だけでも不十分であると、私は考えます。

 

それどころか、どちらに注目するべきかと尋ねられれば、ミクロ情報と答えるでしょう。なぜなら、マクロ情報は「誰が書いているかわからない」情報なので、その情報が正しくても誤っていても、検証することができないからです。検証については本書『一生お金に困らない「未来予測」の技術』の第三章に記しています。

 

ここで、マクロ情報とミクロ情報の具体例を見てみましょう。

 

次の記事見出しをご覧ください。

 

「法人税率3年で20%台」

「諮問会議 民間議員提案へ」

「『骨太方針』焦点に」(出典:『日本経済新聞』)

 

この新聞記事は、マクロ情報です。六月下旬に政府が発表した「骨太の方針」が出る前の記事ですが、ここから、日本が国際競争力を高めるために、法人減税の方向に進んでいることがわかります。

 

マクロ情報は、国内マクロ情報と国際マクロ情報に分かれています。先ほどの法人税率の記事は国内マクロ情報ですが、次の記事は国際マクロ情報です。

 

「『低インフレ容認せず』」

「欧州中銀 来月に追加緩和策検討」

「金利据え置き」(出典:『日本経済新聞』二〇一四年五月九日)

 

この記事は、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の記事です。こうしたマクロ情報を集めるのは、社会の大きな流れをつかむためです。日本、および世界がどのような方向に進もうとしているのか。それを理解するための情報もインプットする必要があります。

ランダムに集めた情報は、やがて点から線になる

次の記事は、ミクロ情報の一例です。

 

「アジア途上国で肥満急増」

「炭酸飲料に課税論」

(出典:『日本経済新聞(バンコクポスト 二〇一四年四月二八日付)』)

 

情報を集めていると、思わぬところから思わぬ情報が入ってくるものです。こうしたミクロ情報は、直接の未来予測にはつながらないかもしれません。未来へのヒントにはなったとしても、すぐに役に立つ情報というわけではないかもしれません。

 

しかし、「世の中ではこういうことが起こっている」ということは、知っておいてまず損はないのです。というか、知っておく必要があると思います。

 

肥満が急増する社会になれば、肥満対策のビジネスをやっている会社の株価が上がるかもしれません。アジアだけではなく、日本や世界の流れに広がるかもしれません。そんな仮説を立てながら情報をショッピングしていけば、次のような見出しの記事にも行き当たる可能性が高まります。

 

これは、前述の「アジア途上国で肥満急増」の新聞記事を読んだ数ヵ月後に、インターネットでヒットした情報です(朝日新聞デジタル)。

 

「肥満の人、世界に21億人。成人、80年から28%増」

 

アジアの途上国で肥満が増えているというミクロ情報から、世界規模で肥満が増えているという情報へ広がりました。やはり、世界的な潮流として肥満問題は今後も取り沙汰されることになりそうです。

 

そもそも最初のミクロ情報に意識を向けていなければ、見落としていたかもしれない情報です。こうした小さな情報にも、大きなヒントが隠されていることもあるのです。

 

そういう意味では、ファッション情報にしても、映画情報にしても、グルメ情報にしても、すべての情報は未来予測をするための何らかのヒントになると考えられます。ファーストステップとしてランダムに広く情報を集めることが重要なのは、情報に触れた当初は貴重な情報と思っていなかったのに、あとから振り返ると貴重な情報だったということが頻繁に起こるからです。

 

こうした情報は、今後どのようなビジネスが伸びていくか、ということを読むヒントにもなります。先ほどの記事をもとに、肥満対策のビジネスを手がけている企業を人よりも早く察知して、もしもその会社が上場していれば株を買う。その半年後に、株価が三倍になったという話があっても、ちっとも不思議ではありません。

 

情報を集めることは、直接的には自分の仕事を成功させることです。あるいは投資を成功させるということです。しかし、根本の部分にあるのは、自分の人生を豊かにし、幸福で楽しく過ごすことだと思います。

 

見るからに投資に直結しそうな情報ばかりを集めるのではなく、自分の人生や生活にとって楽しくなりそうな情報は、どんどんインプットしておいていいでしょう。

スガシタパートナーズ株式会社 代表取締役社長

国際金融コンサルタント、投資家、立命館アジア太平洋大学学長特別顧問。
ウォール街での経験を生かした独自の着眼点、オリジナルの「波動理論」でイベント・相場を先読みし、 日本と世界経済の未来を次々と的中させてきた「富のスペシャリスト」として名を馳せ、「経済の千里眼」の異名も持つ。
経験と人脈と知識に裏打ちされた首尾一貫した主張にファンも多く、政財界はじめ各界に多くの信奉者を持っている。
著書に『今こそ「お金の教養」を身につけなさい』(PHP研究所)、 『新しいお金の流れに乗りなさい』(徳間書店)、『資産はこの「黄金株」で殖やしなさい!』(実務教育出版)など多数。

著者紹介

連載投資を成功させる「未来予測」のための情報収集術

一生お金に困らない「未来予測」の技術

一生お金に困らない「未来予測」の技術

菅下 清廣

PHP研究所

当然のことながら、明日何が起こるかを見通すことができれば、誰しも成功できる可能性は飛躍的に上がる。本書では、「経済の千里眼」の異名をもつ国際金融コンサルタント・投資家の菅下氏に、先行き不透明な時代で先を読む奥義…

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