最近では、本格的な海外投資に無縁だったような人々の中にも、海外で銀行口座を開設する人が増えてきています。しかし、根本的に「本格的な海外投資に向かない人」がいるのも事実。今回は、その辺りについて考えてみましょう。

根本的な「資産額」が大きな判断基準のひとつ

香港やシンガポールなどの海外に足を運び、現地の銀行や証券会社を直接利用する本格的な海外投資。国内から一歩踏み出すだけで、「海外ならでは」といえる様々なメリットを享受できるとあって、以前ならこうした投資にはまったく無縁だったような人々の中にも、例えば海外で銀行口座をつくるような方が急増しています。

 

ただ、そもそも投資には向き不向きがあるように、本格的な海外投資についても向く人、向かない人が存在します。仮にあなたが「向かない人」だった場合、誰かに勧められるままに海外の銀行で口座を作り、何かしらの金融商品を利用したとすれば、あまり良い結果は待っていないといえるでしょう。むしろ後から「失敗だった・・・」と後悔するケースのほうが多いかもしれません。

 

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向いているか向いていないかを判断するポイントは、資産や収入などの金銭的な属性、そして語学力やメンタル的な個性という点から捉えることができます。今回は、もっとも大事な金銭的な属性について考えてみましょう。

 

本格的な海外投資を行うにあたっては、やはりそれなりの資産があることが不可欠です。海外の銀行では通常、一定額以上の資産の預け入れが必須となり、それを下回る場合には、口座維持手数料を支払わなくてはなりません。「簡単に口座開設できるから」と言われて、5万円程度の預入れ金で銀行口座を作り、毎月1500円程度の口座維持手数料が引かれ続け、3年ほど放置していたら残高不足で強制解約されていた・・・なんて話は、最もよくある失敗談です。

 

口座維持手数料が不要な預け入れ金額といえば、国や銀行、口座の種類にもよりますが、一般的に100万~200万円程度であり、やはりこれぐらいは余裕資金として準備できることが最低条件といえるでしょう。

手数料だけでなく、「手間」というコストも忘れずに

ただ、さらにいえば、200万円程度の資金で海外投資をして本当にペイするのか、という問題もあります。例えば、思いっきり簡略化して、日本の金融商品で得られる利回りが年間1%、海外金融商品のそれが5%のケースで考えてみましょう(税金や手数料は一切考慮しません)。

 

仮に200万円の投資をした場合、1年後に得られる収益は2万円です。一方で海外投資の場合は10万円となりますから、一見すると、両者の収益力の差は歴然としています。

 

しかし、そのために必要なコストを見逃してはいけません。香港やシンガポールまでの往復運賃・現地宿泊代が少なく見積もっても5万円以上、現地金融機関での通訳などを頼めば、やはり数万円のサポート代が必要になりそうです。実費だけでも利益差が吹き飛んでしまうわけですが、実際に必要となるコストはそれだけではありません。

 

インターネットバンキングなどはすべて英語ですし、残高の案内や運用レポートなども当然英語で届きます。何かトラブルがあっても連絡しようと思ったときにも、やはり距離と言葉の壁が大きく立ちはだかります。こうした「面倒」をすべて受け入れたうえで、なおかつ満足できる収益を得ようと考えるとなると、(金額の判断基準は人によって大きく異なると思いますが・・・)ある程度まとまった金額でなければ、やはりペイしないといってよいでしょう。

 

もちろん、上記の5%という数字はまったく架空のものですし、人によっては「いろいろな経験をすることに価値がある」といった方もいるかもしれません。ただ、上記のような現実は、少なくともしっかり把握したうえで海外投資にチャレンジするようにしたいものです。

 

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