今回は、家族の幸せを守るために、40歳を過ぎたら検討すべきことを見ていきます。※本連載は、医療問題アナリストで歯科医師の吉野敏明氏、経済評論家で公認会計士・税理士の田中肇氏、一般社団法人包括安心サポート研究所の代表理事・大和泰子氏の共著、『本当に正しい医療が、終活を変える 』(かざひの文庫)の中から一部を抜粋し、幸せな人生を終える人と、そうでない人の違いはどこにあるのかを探っていきます。

40歳を過ぎたら、年に一回は「人間ドック」を

前回の続きです。今回は、前回紹介した事例から学ぶことを見ていきます。

 

まず、どんなに対策を立てていたとしても、事の起こりは病気で始まることを忘れてはなりません。奥様のBさんの病気は稀なので人間ドックを受けていれば必ず病気が見つけられていたかはわかりません。

 

しかし、ご主人の胃癌は人間ドックでの上部内視鏡で必ず発見できました。40歳を過ぎたら、必ず年に一回は検査をすべきだったのです。

残された伴侶を守るために「遺言」の作成も行う

また、知らなかったとはいえ、奥様のBさんが意識伝達障害と言語障害という重い障害が出た時点で、成年後見制度を検討しておくべきでした。なぜならば、二人にはお子さんがいないからです。

 

家族が少なければ、それだけ夫婦二人に掛かる責任の負担は増えます。同様に、夫婦しか身寄りがないのですから、残された伴侶を守るためにも遺言は必要だったと思われます。ご主人はまさか自分が癌で先立つとは思っていなかったと思いますが、万一先立ってしまえば、奥様は障害がありますので、独りで生きていくことはできません。

 

法的な制度­以外にも、当社で行っている『見守り契約』、『もしもの時のプライベート秘書サービス』を利用しておけば奥様の将来は違ったものになっていたでしょう。

 

超々高齢社会の日本においては、人生の目標設定は自分が亡くなるまでではなく、『自分が亡くなったあと、残された人・家族・従業員などが、6つの条件の幸せを維持できていること』なのです。

本連載は、2016年9月22日刊行の書籍『本当に正しい医療が、終活を変える』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

本当に正しい医療が、終活を変える

本当に正しい医療が、終活を変える

吉野 敏明・田中 肇・大和 泰子

かざひの文庫

本書は終活のための本です。よい終活とは、遺書を書くことでも、墓石を選ぶ事でも、葬儀会社を選ぶことでもありません。保険を組み合わせることでもありません。健康な体と心をもち、心が最期の瞬間まで成長する。これによって…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録