今回は、Airbnbでゲストが困らないためのトラブル対策について見ていきます。※本連載は、Airbnb総合研究会代表、阿部ヨシカズ氏の著書『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』(ソシム)の中から一部を抜粋し、Airbnbを始める際に知っておきたい法律面・契約面のポイントや、想定されるトラブルの解決法などを紹介します。

物件への道順は携帯電話で見やすいデータにして送付

ホスト業務を効率よくこなすための鍵は、ゲストとの間でトラブルをできるだけ起こさないことです。ゲストは基本的に外国人であり、英語が母国語でないことも多いので、何かトラブルが発生した時の対応はやっかいです。トラブルの事例や解決法は書籍『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』第6章で説明していますので、ここではトラブルを未然に防ぐための工夫にスポットをあてます。

 

すでに触れたように、ホストはゲストを直接出迎える必要はありません。予約確認メールとともに物件までの道順や鍵の受け渡し方法などを説明した文書を送り、当日はキーボックスで鍵を受け取って、セルフチェックインしてもらうことが可能です。Airbnbに慣れたゲストであれば、送った文書の内容について、何か不明点があれば出発前にメッセージで質問してきます。

 

チェックイン当日にゲストから緊急連絡が入るパターンとして多いのが、近くまで来てるのだけれど場所がわからない、つまり道に迷うケースです。日本では、都市圏であっても英語による道案内は充分とはいえません。道順を事前に送っていても、ゲストが道に迷ってホストに連絡してくることは充分に考えられます。

 

対策としては、道順を示した地図をPDF化して送ったり、部屋に到着するまでの道を実際に歩いて撮影した動画のURLを送ったりするといいでしょう。静止画をスライドショー方式で見せて容量を小さくすると、携帯電話でもストレスなく見ることができます。

 

部屋ではWi-Fi接続を提供することが標準サービスになりますが、Wi-Fiの接続方法がわかりにくいと、ゲストから連絡が来る原因になります。ゲストは、チェックインすればすぐにWi-Fiに接続してインターネットが使えることを期待していますので、Wi-Fi接続に手間がかかると満足度の低下にもつながります。

部屋の利用に関する「ハウスルール」を事前に共有

Wi-Fi接続に限らず、部屋の設備や家具の使い方に関する注意書きをまとめた「ハウスルール」を決めて、部屋の中の目立つ個所に掲示しておきましょう。

 

このハウスルールは、Airbnb上でも登録できるようになっており、予約が確定したゲストには自動的に送られます。ハウスルールに記載された内容は、チェックインする前にゲストが読んでいるはずですから、もしトラブルが発生した場合でも、ハウスルールに違反していることはゲストの責任として主張することができます。

 

滞在中にゲストから緊急連絡が入ることも想定して、あらかじめ携帯電話用のメールアドレスを交換したり、LINEなどのメッセージングアプリのIDを交換したりして、スムーズに連絡が取れるようにしておくとお互いが安心です。

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    本連載は、2016年1月12日刊行の書籍『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

    インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

    阿部 ヨシカズ

    ソシム

    Airbnb(エアビーアンドビー)は主に海外からの旅行客に対し民泊の仲介を行うサービスで、日本でも急速に利用者を伸ばしています。 本書では、Airbnbしくみと現状の使われ方、副業としての可能性などのほか、旅館業法などの法…

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