今回は、新電力ビジネスの収益化が難しい理由を紹介します。※本連載は、株式会社船井総合研究所スマートエネルギーグループの編著書『図解 はじめての電力自由化ビジネス』(エネルギーフォーラム)の中から一部を抜粋し、中小企業が新電力ビジネスに参入する際の基礎知識をご紹介します。

ほとんど報酬がない新電力の代理店ビジネス

とある週刊誌で報じられた、新電力の代理店向けメニューを読み解いてみると、電力だけの代理店事業では、なかなか収益化が難しいのが体感していただけるかと思います。

 

ここでは、1000世帯の切り替えを行った際の、代理店報酬(コミッション)を計算しています。

 

顧客を選別することなく、仮に東京電力エリア全体の世帯構成比と全く同じ比率で切り替えを行った場合、1000世帯切り替えたとしても、月額でおよそ17万円の代理店手数料しかもらえません。

 

仮に、ご家庭への訪問から、実際の切り替えに至るまでの成約率が5%だとすると、1000世帯の切り替えのためには2万世帯にアプローチしなければならないのです。

 

考えなしに参入しようとしてはいけない理由が見えてきましたでしょうか?

 

本連載は、2016年6月29日刊行の書籍『図解 はじめての電力自由化ビジネス』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

船井総合研究所スマートエネルギーグループ(編)

エネルギーフォーラム

2014年2月、電力小売りの全面自由化が閣議決定され、7.5兆円のマーケットが開放されることが決まりました。 本書は、電力自由化の概要をはじめ、業界勢力マップ、新電力のビジネスモデル、中小企業の参入の意義に至るまで、広…

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