前回は、家を「自分の手」で揺らし、強度不足を感覚的に調べる方法について説明しました。今回は、「住宅の工法」から耐震性能を判断する方法について見ていきます。

建売住宅で主流となっている「3つの工法」

ポイント③ 在来工法+構造用パネルの家ならベスト

 

もうひとつ、専門家やプロでなくても耐震性能を見極める材料があります。それは住宅の工法です。現在の建売住宅の場合は、次の3つの工法が主流になっています。

 

①木造軸組工法(在来工法ともいう)

日本の伝統的な家造りを受け継ぐ工法。縦木として通し柱、管柱(くだばしら)、束、横木として土台、大引き、棟木などを組み上げたもの。

 

②2(ツー)×(バイ)4(フォー)工法(枠組み壁工法ともいう)

アメリカで生まれた工法で、木の間柱(2インチ×4インチ)と合板の板材で壁を造って、箱を作るようにして建てる工法。

 

③木造軸組工法+構造用パネル

木造軸組工法に加え、「構造用パネル(構造用合板)」を用いて補強する工法。構造用パネルとは、構造物の耐力部材として用いられる合板のことで、わかりやすくいえば、ベニヤ板のオバケのように厚さのあるもの。壁や床の下地などに用いられる。

「耐震性が強い」工法の順番とは?

この中で耐震性がいちばん強いのが③の「木造軸組工法+構造用パネル」です。最近では、大建の「ダイライト」と呼ばれる新素材も下地に使われることが多く、丈夫です。

 

次が②の「2×4工法」、いちばん弱いのが①の「木造軸組工法」となります。

 

工法は、売主に聞けば教えてもらえるので、聞いてみましょう。

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    本連載は、2015年6月25日刊行の書籍『こんな建売住宅は買うな』から抜粋したものです。その後の法律・条例改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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    田中 勲

    幻冬舎メディアコンサルティング

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