「長期入院」すれば得!?  医療保険の保険金給付に関する注意点

前回は、医療保険で「損をしない」ということが可能なのかについて説明しました。今回は、医療保険の保険金給付に関する注意点を見ていきます。

原則的に1回の「入院日数」に上限がある医療保険

医療保険では、長期入院をすれば元が取れるのかといえば、答えはYESであり、NOでもあります。

 

医療保険は原則として、1回の入院日数の上限が決まっています。60日型、120日型などさまざまですが、60日型であれば、それを超える分の入院については、保険金が出ません。かといって、カバーされる入院日数を長くすればするほど、保険料は高くなってしまいます。

 

しかも、1回入院して、すぐにまた再発し、再入院することになった場合、最初の入院と2回目の入院は〝同一のもの〟と見なされてしまいます。つまり、2回の入院ではなく、1回の入院としてカウントされてしまうということです。

 

そのため、1回目の入院が30日、2回目の入院が40日で、入院日数が60日型の場合、10日分の保険金は給付されません。

保険金を給付される日数にも制限あり

1回の入院から一定期間時間を空けて入院すれば、もちろんまた医療保険でカバーされます。しかしながら、一生涯のうちで保険金が給付される日数にも制限があるのです。保険会社や商品によっても異なりますが、一般的には700日、1000日といったケースが多くなっています。

 

もし、頻繁に長期入院をしていて、通算入院日数が1000日を超えてしまったら、終身の医療保険であっても、超過分についてはまったく保険金が出なくなってしまうのです。

 

1000日入院すれば1000万円は受け取れるので、支払い保険料よりも多くの保障が受けられることにはなります。ですが、目いっぱい保険金を受け取ってトクできる人はかなり少ないでしょうし、もしそうなったとしても、超過分の保障はなくなるので、不安がつきまといます。

 

長く入院するとトクかどうかが、YESでもNOでもあるというのは、そのためです。

本連載は、2014年8月30日刊行の書籍『30歳からはじめる一生お金に困らない蓄財術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書は情報の提供および学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、投資の際は必ずご自身の責任と判断で行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。本書に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後変更されることがあります。

株式会社クレア・ライフ・パートナーズ 代表取締役社長
CLP International Ltd. プレジデント&CEO 

1983年、大分県生まれ。西南学院大学卒業後、日本生命保険相互会社入社。法人営業部門にて企業の福利厚生制度の構築に従事。2010年に株式会社クレア・ライフ・パートナーズを創業。2013年には香港現地法人としてCL PInternational Ltd.を設立。生命保険に偏重せず、効率の良い資産形成をテーマとしてファイナンシャルプランニング、ライフプランニングを行っている。

WEBサイト:http://crea-lp.com

著者紹介

連載少ない予算で将来に備える「生命保険の選び方」

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

工藤 将太郎

幻冬舎メディアコンサルティング

社会保障制度の財源が危ぶまれ、賃金格差が広がる今の日本にあって、これから結婚・子育て・マイホームの購入・老後を迎えようとする世代には将来のお金に対する不安が広がっています。 将来のお金が不安な時、たいていの人は…

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