前回は、個人資産の多くを預貯金で保有している、日本人の資産運用の姿について取り上げました。今回は、個人資産の「現金・預貯金」による保有は安全なのかを見ていきます。

「株や投信はリスクが大きい」と考える人は多いが…

なぜ、投資に踏み出せないのでしょうか。それは、株式や投信はリスクが大きいと考えている人が多いからです。反対に現金・預貯金は安心だという意識は強くなっています。

 

インターネット調査会社のマイボイスコムのアンケートによると、株式投資をしない理由として最も多かったのは、「常にリスクが付きまとう」で52.3%でした。

 

たしかに株式や投信は価格が大きく変動するというリスクがあります。投資の世界はプロがしのぎを削って利益を狙っていますから、中途半端な知識で参加しても、カモにされてしまうだけです。

インフレになれば、現金の価値は大きく目減りする

では、預貯金が安心かというと、それも疑問符を付けざるを得ません。ご存じの通り、国内でも過去に数多くの銀行が破綻しています。もちろん、銀行が破綻しても、預金保険制度によって1000万円とその利息は保護されます。しかし、その制度が今後もずっと続くかどうかはわかりませんし、この低金利では、銀行に預けておいても資産を増やすことはできません。

 

預貯金が心配だからという理由でタンス預金をしている人もいます。現金のまま、家に保管をしているわけです。この場合、盗難リスクがあるのはもちろんですが、そもそも「現金には価値などない」ということを認識しておく必要があります。

 

紙幣は紙にすぎません。その紙幣を商品と交換できるのは、信用が成り立っているからです。信用が崩れれば紙幣の価値はゼロになる可能性があります。それは極端としても、インフレになれば、現金の価値が大きく目減りするのは、避けようがありません。

本連載は、2016年5月20日刊行の書籍『30歳から定年までで2億円つくるほったらかし資産運用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本書の内容は著者の個人的な見解を解説したものであり、著者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本書の情報を利用した結果による損害、損失についても、幻冬舎グループ、著者並びに本書制作関係者は一切の責任を負いません。投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。

30歳から定年までで2億円つくる ほったらかし資産運用術

30歳から定年までで2億円つくる ほったらかし資産運用術

宮園 泰人

幻冬舎メディアコンサルティング

年収減少、増税、年金不安・・・サラリーマンの老後はどん底貧乏間違いなし!! 「下流老人」「老後破産」・・・サラリーマンの多くが、老後の生活に不安を抱えています。定年後の安定した生活には最低1億円、ゆとりのある生…

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