不動産の現地調査はどのように進めるのか?

前回は、資料を収集した後の実際の調査について、気をつけたい点を解説しました。今回は、プロの手による実際の調査がどのように進められるかについての概要と、その第一段階について説明します。

プロは一つの土地を4つのポイントで見る

それでは、現地の調査からわかることについて説明していきましょう。プロは一つひとつの土地を見る場合、次の4つのポイントに留意して作業を進めます。


 ①前を見る

 ②上を見る

 ③下を見る

 ④ぐるっと見回す

 

この4つのポイントからさまざまな要素を確認し、資料と現況を見比べていくことで、資料だけではわからなかった問題が見つかることがあるのです。それが不動産の適正な評価につながります。


では具体的にどのようなことを確認するのか、順番にご説明していきましょう。

前を見る=土地の形状や道路付けなどを確認

まずは、土地の形状、道路や水路との位置関係、高低差、土地の変色、凹凸などを確認します。土地の形状については、公図や地積測量図、実測図などと照らし合わせながら、間口や奥行、不整形地ではないかといったことを確認していきます。


たとえば道路の一面にしか接しておらず、しかも奥行きが極端に短すぎたり長すぎたりする場合は、利用効率が悪いため評価が低くなります。このような場合は、その土地の奥行距離に応じ定める「奥行価格補正率表」(図表参照)に定める補正率を乗じて、土地の評価を適正なものにしていきます。利用しづらい土地ほど補正率は大きくなります。

 

[図表]奥行価格補正率表
[図表]奥行価格補正率表

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道路付けの状況の違いや、道路との間に水路があったり、道路との高低差があったりした場合などにもそれぞれ補正率があり評価が変わりますので、公図などと見比べながら現況を確認することが必要です。


土地の色が周辺の色と比べて極端に濃い不自然な色をしているなど、変色が認められた場合は、土壌汚染の可能性がありますので、専門の調査機関に依頼するとよいでしょう。

本連載は、2013年11月1日刊行の書籍『相続トラブルの99%は不動産が原因』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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澁谷 一夫

幻冬舎メディアコンサルティング

親から受け継いだ財産を、よりよい形で次の世代に残す。それが相続本来の目的であるはず。しかし、自身の財産、とくに不動産のことをよく知らないがため、相続人の間で財産を奪い合う。また、無理な対策を行い、財産を不良資産…

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