育毛サロンで購入した、育毛剤とシャンプー。その効果もさることながら、筆者にとって問題となったのは、これらをどこに保管しておくか、でした。 ※本連載は、2016年9月12日刊行の書籍『ハゲからの生還』から一部を抜粋して、育毛ビジネスの裏側をお伝えしています。

「息子は髪を気にしてるんだ・・・かわいそうに」

最初の育毛サロン挑戦は、あえなく撤退で終わったものの、シャンプーと育毛剤は買って帰ってきたことを前にお話ししました。その後もサロンのシャンプーは何度か買ったことがあります。

 

そのシャンプーが正直、困りモノでした。はっきりとサロンの名前が印刷されてしまっているからです。

 

シャンプーや育毛剤は、髪を洗うときに使うものですから、普通は風呂場や洗面所に置きますよね。

 

でも、20代の頃、私は実家暮らしでしたから、風呂場には置くに置けませんでした。

なぜって、「アートネイチャー」とか「リーブ21」などと書いてあるシャンプーの容器を見た家族は、どう思うでしょうか?

 

たとえば母親が見て、「おやっ? うちの息子は、あの有名な育毛サロンに行ってきたんだ。エラいねえ、よかったねえ」とは思わないでしょう。

 

「息子は髪を気にしてるんだ。かわいそうに」と心配させるだけでも気が引けます。

ましてや「お父さんがハゲてるから、この子がつらい思いをするのよ!」なんて、夫婦げんかに発展されては目も当てられません。

 

ともかく、親に薄毛で悩んでいると思われるのがイヤで、変な言い訳までしたことを覚えています。

 

「いやあ、なんか街頭キャンペーンで、こんなの売ってたんだよねえ」と。

そんなふうに家族に説明して、納得させるつもりだったなんて、実に無理筋ですね。

 

余談ですが、そういう経験もしてきたので、私の経営する会社でつくっている『毛髪大作戦』というシャンプーは、パッケージのどこにも、それとわかる文字は載せていません。

 

自宅のお風呂に置くだけでなく、ちょっと銭湯にもっていく場合にも、デカデカと“育毛”みたいなことが書いてあったら、恥ずかしいですよね。

 

もしもあなたが、幼いお子さんをおもちだったら、家のお風呂場にあるシャンプーを見た娘さんを口止めできますか?

 

「ねえ、ミクちゃんのパパは、どんなシャンプー使ってるの? うちのパパはね、もうはつだいさくせん、っていうのを使ってんのよ」

 

もう近所の笑い者です。

だから、私の経営する会社のシャンプーは、一見しただけでは意味がわかりにくい英語表記の容器にして、「珍しいね。なんか北欧あたりのシャンプー?」みたいに、ごまかしが利くデザインにしているのです。

育毛サロンからのしつこい営業電話に反撃

それはさておき、私がシャンプーを買ったある育毛サロンからは、あとでしつこく電話がかかってきました。

 

そして、「どうするんですか?」と聞かれるのです。

この「どうするか」というのは、もう、やるかやらないかじゃなくて、どのコースにするのかというニュアンスです。

 

「誰がやるって言ったんですか?」と反論しても、ガンガン攻撃的なトークをしてくるので、さすがの私も頭にきました。

こうなると、口の悪いテッちゃんです。

 

「それはないんじゃないの? その脅しているような言い方。仮にやろうと思っていたって、そんな言い方されたら、絶対やりたくなくなるよ」

 

そうしたら、“ドSの女王様”もさすがにシュンと黙ってしまって、電話はそれっきりになりました。

まあ、セールスを撃退したからといって、私の髪が救われたわけではないのですが……。

ハゲからの生還

ハゲからの生還

杉山 哲矢

幻冬舎メディアコンサルティング

「ハゲ」…それは男性にとって、非常にデリケートかつ切実な悩みでしょう。 本書では、かつてハゲに苦しめられ、様々な努力の末に「超フサフサ」を取り戻した著者が、自ら体を張って検証した「本当に効果のある薄毛治療」を…

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