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連載アパート経営で「利益最大化」を実現するリフォーム実践法【第7回】

アパート経営を成功に導く「リフォーム戦略」とは?

アパート経営リフォーム

アパート経営を成功に導く「リフォーム戦略」とは?

前回は、「家賃を下げて」アパート経営の利益を最大化する方法を紹介しました。今回は、アパート経営を成功に導く「リフォーム戦略」について説明します。

工期短縮とコスト削減で費用対効果を高める

繰り返しになりますが、賃貸物件のリフォーム(改修工事)はコストとの戦いです。費用対効果を考えずにリフォームをすると無駄な支出になってしまいます。

 

筆者の会社で物件のリフォームをする場合には、大規模、小規模を問わず、費用対効果を最重要視しています。賃貸仲介の営業マンからのヒアリングを基に、どの材料で、どのような色を使えば入居に近づけるかを常に考えています。そのため、リフォーム内容をあらかじめ「武蔵仕様」と称してパッケージングすることで、コストコントロールと入居者ニーズのマッチングを可能にしています。

 

では、リフォーム内容をパッケージングするメリットを3点お伝えしましょう。

 

①コストカット・工期短縮が可能

毎回同じ部材・設備を使用することで、リフォーム会社へのオペレーションが楽になります。各部材の型式が決まっていれば、初回施工時の施工部材確定も簡単ですし、次回以降の発注もスピーディー。もちろん見積もりの出てくるスピードも速くなります。リフォーム会社からしても、同じ部材を大量に発注することで部材単価を下げることができるのです。

 

例えばあるリフォーム会社の場合、TVモニターフォンや温水洗浄便座を、価格が安くなったタイミングで大量購入することで単価を下げる企業努力をしていただいています。また、クロスの施工を例にすると、同じクロスを頻繁に張り替えることで施工に慣れ、完工までの期間短縮にもつながります。

賃貸仲介会社の営業マンが「紹介しやすい」部屋にする

②退去予告が出た瞬間から紹介が可能

当社管理エリアの営業マンに「武蔵仕様(パッケージングリフォーム)にします」と言うと、「いつものリフォームですね」という返答がきます。なぜなら、一度武蔵仕様でリフォームしたお部屋はリーシング担当が周辺地域の賃貸仲介会社をくまなく回り、案内ブックにより空室情報を周知するからです。そのため、周辺の仲介会社に情報が行き渡り、各営業マンは数多く物件を案内、契約と、実際に営業を行った経験ができます。

 

つまり、入居希望者を部屋に案内した経験がある人が多いため、次回空室が出た場合にも、前回と同じ部屋になるなら事前に申し込みを入れても問題ない、と考えてもらえるからです。

 

後述しますが、入居後のクレームについても、施工に責任がある場合にはすべて対応します。そのため、安心してリフォーム前に申し込みを入れることができるのです。この実績が増えるほど営業マンから空室のクオリティレベル、武蔵コーポレーションという管理会社としての認知がなされ、早期の入居斡旋につながります。

 

③営業マンへの訴求力が高い

入居希望者1人に対し営業マンが紹介する物件は、平均して3〜4物件です。その3〜4物件に入るためには、営業マンが安心して紹介できる物件にしなければなりません。写真がきれいでも実際に見るとイメージと異なるということはよくあります。

 

武蔵仕様(パッケージングリフォーム)の部材選定は、各エリアの仲介営業マンからのヒアリングを基に行っています。そのため、他物件のリフォーム済みの部屋に比べ格段に成約率が高くなります。加えて、先述した通り入居後のクレームにも当社で対応するため、入居者からのクレーム対応に時間を費やさねばならないという煩わしさは圧倒的に軽減します。

 

営業マンは1カ月に何件の成約ができるかで営業成績が決まります。どんなに広告料が高くても決まりづらく、クレームの出やすい部屋を成約するぐらいなら、広告料は少なくても、きれいでクレームの出ない物件を数多く成約する道を選ぶのは言うまでもありません。

 

その他にも、武蔵仕様(パッケージングリフォーム)の成約単価は他の間取りに比べ賃料も高めになるため、広告料収入の面でも営業マンからの紹介優先順位は上がります。

本連載は、2013年7月2日刊行の書籍『改訂版 空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

本連載は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資・経営(管理運営)の成功を保証するものではなく、本連載を参考にしたアパート事業は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本連載の内容に基づいて経営した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。なお、本連載に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後、変更されることがあります。

大谷 義武

武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役

昭和50年 埼玉県熊谷市生まれ。東京大学経済学部卒業後、三井不動産株式会社に入社。同社にて商業施設(ショッピングセンター)やオフィ スビルの開発・運営業務に携わる。平成17年12月同社を退社し、さいたま市において有限会社武蔵コーポレーション(現在は株式会社)設立。代表取締役に就任。賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・仲介に特化した事業を開始する。

著者紹介

武蔵コーポレーション株式会社 常務取締役

昭和52年 東京都葛飾区生まれ。28歳の時に区分所有の物件を購入 し、不動産投資を始める。平成18年創業期の武蔵コーポレーションに入社し、現場責任者として賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・ 仲介業務に携わる。特にリフォームに関しての経験は豊富で、現在までに 2000室以上の収益用不動産の再生(リフォーム・改修工事)に携わってい る。再生後の物件入居率は99%を誇る。

著者紹介

連載アパート経営で「利益最大化」を実現するリフォーム実践法

空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

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