前回に引き続き、バランスの良い食事を摂るために覚えておくべき言葉、「まごわやさしいこ」について紹介します。今回は、「し」の食材について見ていきましょう。

多種類のキノコに馴染んでいる国は日本くらい!?

「し」はシイタケなどのキノコ類です。

 

シイタケ、シメジ、エノキタケ、マイタケ、ナメコ、マツタケなど、日本では昔から多種類のキノコが食べられてきました。これほど多くのキノコに馴染んでいる国民は、世界的に見ても珍しいかもしれません。

 

ちなみに西欧では、身近なキノコといえばマッシュルームくらいしかありません。最近は海外でも、てんぷらなどの日本食が流行していて日本のキノコも食べられていますが、シイタケはshiitake-mushroom、シメジはshimeji-mushroomというふうに、和名のまま呼ばれているそうです。

 

キノコ類は低カロリーで食物繊維が豊富なため、ダイエットにいい食品というイメージがありますが、キノコの健康パワーはそれだけにとどまりません。

食物繊維が多く、免疫力を高める働きを持つキノコ類

まずビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンB群が豊富です。ビタミンB群は脳がブドウ糖をエネルギーに変換するときに使われるほか、疲労回復、代謝アップなど、全身で重要な働きをしています。

 

さらにキノコは、ビタミンDを多く含んでいます。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて、骨や歯を丈夫にします。

 

また筋肉の働きをよくするとも言われているので、子どもの部活動や体育などでけがをしにくい体をつくるのにも役立ちます。キノコのビタミンDは紫外線に当たると増える性質があるので、シイタケやマイタケ、シメジなどを1~2日天日干ししてから料理に使うと、より栄養価が高くなります。

 

そのほかにも、キノコに含まれる多糖類には抗がん作用、血圧降下作用、免疫力増強など、特別な生理活性成分があることが種々の研究で明らかになっています。

 

キノコは味自体にクセがなく、和風でも洋風でも、幅広い料理に使えるのも便利なところです。味覚の秋には、旬のキノコを使った炊き込みごはんなどもいいですね。

本連載は、2015年11月26日刊行の書籍『学力は「食育」でつくられる。』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

学力は「食育」でつくられる。

学力は「食育」でつくられる。

池上 公介

幻冬舎メディアコンサルティング

勉強は「基礎が大事」と言われます。基礎がきちんとしていなければ、その上にいくら知識を積み上げても結局崩れてしまいます。同様に、学習に取り組む意欲や自己を律する自制心、困難に負けずに学び続ける気力・体力も大切です…

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