前回は、1年のうちでもっとも「免疫力が低下」する季節とその理由について説明しました。今回は、免疫力を活性化させる上で「身体を温める」行為が大事な理由について見ていきます。

全身の免疫の約6割を腸内環境が担っている!?

私たちの身体は、体温が高いほど免疫力が活性化します。

 

がんの治療法に「温熱療法」というものがありますが、これはがん細胞が高温に弱いという性質を利用したものです。逆に身体が冷えて体温が下がると、免疫力は低下します。全身の免疫の約6割を腸が担っているのですから、冷えることは腸管免疫を低下させてしまうことにつながります。

 

免疫力を高めるには、「温めること」がまず大事。特に腸のあるお腹を温めることは、腸管免疫力を上げるので、身体全体の免疫力を効率よく高めることにつながります。

 

温めるといえば、もっとも身近な方法は「入浴」です。日本人は熱めのお湯にさっと入って出る、いわゆる〝カラスの行水〟が好きな人も多いようですが、お腹を芯から温めるのなら、39~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり入るのがポイントです。

「温め効果」がよりアップするマッサージのコツ

のぼせてしまう心配がある人は、みぞおちまでお湯を張って浸かる半身浴が良いでしょう。さらに、入浴中やお風呂上がりに、お腹をマッサージすると温め効果がよりアップします。

 

また、腸の動きも良くなるので便秘解消にもつながり、そのことによって腸の中がきれいになるので、免疫力がより高まりやすい環境になります。

 

簡単なマッサージの方法を一つ紹介しましょう。

 

手のひらをお腹に当て、おへそを中心に時計回りに20回程度さするというものです。何回かさすっていると、腸が動き始めて、ゴロゴロとお腹が鳴る人もいるかもしれません。

 

ぎゅうぎゅうと強い力で押すのではなく、手のひらを軽く当てるようにして動かすのがコツです。

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    本連載は、2016年2月27日刊行の書籍『健康寿命を10年延ばす 免疫力の高め方』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

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    小田 治範

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