前回は、ひざの痛み対策のための「サプリメントの有効性」について説明しました。今回は、「サプリメント」の利用で効率良く成分を摂取できる理由について見ていきます。

体内の「グルコサミン」は加齢に伴い減少する!?

グルコサミンは、ブドウ糖とアミノ酸を原料として体内で生産されています。そしてコンドロイチンは、グルコサミンから作り出される成分です。

 

私たち人間は、日頃の食事から摂取したブドウ糖とアミノ酸からグルコサミンを合成し、そこからコンドロイチンを生産して、ひざの健康を保っています。

 

グルコサミンが体内に豊富にあれば、ひざ関節のプロテオグリカンやコンドロイチン、ヒアルロン酸も大量に生産されて、より多くの水分を関節軟骨内に保ち、関節軟骨の退化を防ぐことができます。

 

しかし、体内のグルコサミンの生産量は、年を取るにつれてだんだん減少していきます。そこで前回のように、グルコサミンをサプリメントの形で摂取して、変形性膝関節症の原因そのものに働きかけようという新たな療法が、この20年ほどで急速に普及しました。

サプリメントも体内で生産されたものと同じように作用

グルコサミンは、自然界ではカニやエビなど甲殻類の殻に多く含まれています。グルコサミンが体内で生産されたものであろうと、あるいはサプリメントの形で摂取したものであろうと、その作用に影響はないということが様々な研究で明らかになっています。

 

また、グルコサミンは単独で摂取するよりも、コンドロイチンと合わせて摂取するほうが、どちらか一方だけよりも作用がより期待できるという研究データがあります。コンドロイチンは、肉類(特に骨の周りのスジ肉)や納豆、ヤマイモ、オクラ、海藻、スッポン、サメ軟骨などに多く含まれます。

 

グルコサミンと同様に、コンドロイチンも加齢に伴い徐々に体内での生産量が減少しますが、サプリメントの形で摂取した成分は体内で生産されたものと同じように作用します。

 

そしてグルコサミンとコンドロイチンは、体内で協力し合って、関節軟骨を正常化して体の自然治癒を助けようとします。しかも、もともと私たちの体内で生産されている物質なので、副作用もほとんどありません。

 

現在一般的に行われている薬物療法の最大のデメリットである胃腸障害や腎機能障害などの副作用を考えると、実に画期的な療法だといえるでしょう。

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