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連載資産を確実に守る「区分所有オフィス投資」最強の方程式【第7回】

中小規模のオフィスビルに投資をする際の留意点

区分所有オフィス

中小規模のオフィスビルに投資をする際の留意点

前回は、「都内での供給率」をもとに投資に適した物件タイプを説明しました。今回は、収益物件としての中小規模オフィスビルの現状を紹介します。

中小規模ビルの供給率は低い一方で中小企業は増加

中小規模オフィスビルの需給の状態を見てみましょう。

 

●中小規模オフィスビル

 

2000年ストック:483万坪

2014年ストック:521万坪

供給率:年0.6%

 

このデータは延床面積5000坪未満を対象としていますが、実際には1000坪以下でワンフロア200坪以下の物件をイメージしていただければいいでしょう。

 

年間供給率は、基準となる3%を大きく下回り0.6%。もっとも投資に向くセグメントといえます。

 

その理由は、バブル崩壊までさかのぼります。バブル崩壊直後、オフィスビルのテナントは、多くが倒産しました。その結果、借り手が激減し、マンションへと建て替えられた物件が数多くあります。

 

その後は、東京ミッドタウンのような大規模オフィスビルを建てる敷地の確保のため、中小規模ビルがまとめて買収されるケースも増えました。そのため中小規模ビルの絶対数が減り、ここ数年の供給率はマイナス傾向だったのです。

 

その後、テナントとなる中小企業の数は直近20年間で35万社(16%)も増えました。これは一般企業だけでなく、NPO法人や財団など非営利団体の設立が増えていることも影響しているでしょう。特に東京に限っては、この20年間で2倍近い法人・組織が設立されています。

 

これだけ需要が増えていれば、中小規模オフィスビルの経営は安泰といえます。

個人所有の小規模ビルは管理が行き届いていないことも

とはいえ、一言で中小といっても、その規模の幅は非常に広く、一般的には、新宿などでよく見かける敷地面積20坪程度の小規模ペンシルビルから、数百坪の敷地に立つ15階建てくらいの中規模ビルを指します。

 

中古のペンシルビルなら都心であっても2億円くらいで買えます。たとえ個人であってもある程度の与信枠があればローンを組むことで入手可能です。

 

そのため、まずはこの規模から、と考える人は多いようです。

 

しかし、こういった小規模ビルはお勧めできません。まずテナントが起業時などに借りるケースが多いので、売り上げが軌道に乗ればすぐに出ていってしまいます。安定経営には向かないのです。

 

さらに前オーナーが個人で所有しているため、管理が行き届いていない物件が多いのです。分譲マンションに住む人なら分かりやすいと思いますが、小規模とはいえ鉄筋コンクリート造のビルは10年前後に一度、数百万円から1000万円以上かけて大規模修繕工事を行います。これくらいの出費を覚悟しないと、外壁のタイルが落下したり、雨漏りがしたりするのです。

 

ところが分譲マンションとは違い管理組合がない個人所有のビルは、そこまで費用をかけていないケースがほとんどです。そのため安く買えたとしても、所有後のメンテナンスに莫大な費用がかかる場合が多々あります。

 

また小規模ビルは、数が多いため生き残り競争が激化しています。そのためメンテナンスを少しでも怠ると、淘汰されてしまいます。

 

さて、残るは中規模オフィスビルです。

 

実はこの中規模ビルこそが、前述のさまざまなマイナス要素を払拭するお勧め物件なのです。

本連載は、2016年7月29日刊行の書籍『「区分所有オフィス」投資による最強の資産防衛』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

宮沢 文彦

株式会社ボルテックス 代表取締役社長

平成元年、早稲田大学商学部卒業。同年、ユニバーサル証券株式会社(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)に入社。証券マンとして働く一方で不動産に着目し、不動産会社への転職を決意。平成7年、株式会社レーサム・リサーチ(現株式会社レーサム)入社、営業部長として活躍し、不動産投資コンサルティングを行う。そんななか、高い利回りが見込める「区分所有オフィス」に魅力を感じ、平成11年に独立。株式会社ボルテックスを設立し、現在に至る。

著者紹介

連載資産を確実に守る「区分所有オフィス投資」最強の方程式

「区分所有オフィス」投資による 最強の資産防衛

「区分所有オフィス」投資による 最強の資産防衛

宮沢文彦

幻冬舎メディアコンサルティング

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