生命保険を活用した相続対策が「メジャー」ではない理由

前回は、保険が理想の相続対策である「6つの理由」を紹介しました。今回は、その一方で生命保険を活用した相続対策が「メジャー」ではない理由を見ていきます。

知識を十分に備えた「アドバイザー」の少なさが一因

他の手法と比較してもこれほど優れているにもかかわらず、生命保険を活用した相続税対策が今まで定着してこなかったのには理由があります。

 

大きな理由の1つは、保険と相続の知識を十分に備え、アドバイスできる人たちがいなかったということです。

 

相続税対策に利用する生命保険は、主に銀行等の金融機関での販売が多い保険商品です。一般の保険代理店などでは、勉強の負担や収益性の低さの問題によって相続向けの保険を取り扱う機会は非常に少なくなっています。

 

銀行は預金が多い高齢者層の顧客が多いので、相続向け保険を扱うことが多いのですが、一般の保険営業担当者や保険代理店のお客さまは若年層が多いため、相続向けの保険を提案する機会が非常に少なく、知識も当然身につきません。

 

そのため、相続税の節税に有効な保険が次々と認可され販売されているにもかかわらず、多くの人がその存在と効果を知らないのです。

現場での経験を豊富に持つアドバイザーは意外と少ない

また、相続にはいろいろな専門家が携わります。多くの方は税理士や弁護士と相続税対策に取り組んでいることと思います。

 

税理士には相続に強い人と強くない人がいるという話は、世間で相続税に対する意識が高まってきてから、最近よく耳にするようになりました。

 

税理士試験では、いくつかの税目から自分で受験する科目を選択するようになっており、その中で相続税法を選択しなかった方もたくさんいるので、相続の知識があるかどうかは未知数です。

 

相続案件を数多く抱える事務所もありますが、まったく扱わないというところもあります。この現場での経験がどれだけあるかというのも、相続案件を扱う中では重要です。

 

そこで、相続に強い税理士を探そうという流れになるわけですが、見落とせないのは税理士試験で相続税法を選択したかしていないか、相続案件に携わってきたか携わってきていないかにかかわらず、税法の範囲だけで仕事をしてしまう危険性が高いということです。

 

相続は税法だけではなく、会社法や戸籍の問題、認知の問題、家族の問題など、「民法」が深く関わります。民法の理解なくして相続対策はできませんが、税理士さんは民法の専門家ではありません。もちろん税理士試験の科目にも民法はありません。そのため、節税に偏ったアドバイスを受けることもよく起こります。

 

一方、相続でよく登場する弁護士は民法に精通しているから弁護士に任せれば安心・・・というわけにもいかないことはもうお気づきのはずです。

 

弁護士は税金の専門家でもありませんし、金融や不動産の専門家でもありません。節税やお金のことをまったく考慮せずに、とにかく依頼人の希望どおり財産を獲得できればいいとか、もめないように書類だけつくってしまえというケースも多く見受けられます。むしろもめるように仕向けて多額の顧問料獲得を狙うケースもあります。

 

相続においては、幅広い知識が求められます。税法や民法もそうですが、不動産の対策をするなら不動産投資や経営の知識も備えていなければ確かな効果は得られません。もちろん生命保険を活用する場合は、保険をはじめとした金融商品に精通していなければなりません。

 

金融商品の知識と相続の知識。これらを兼ね備えた人だけが、これまで生命保険を相続税対策に十分に活用してきました。本連載をお読みいただいた皆さんには、相続税をゼロにさえできる生命保険の数々とその威力を知っていただけたと思います。

 

自分の財産状況、家族の状況に合った保険は何なのか。どのようなパターンで活用するのが最適なのか。バランスよく知識を備えたアドバイザーなどに相談し、生命保険をフル活用してください。

本連載は、2014年10月3日刊行の書籍『相続税をゼロにする生命保険活用術』から抜粋したものです。
本連載資料は、一般的な生命保険活用スキームを示したものであり、データやスキームの正確性や将来性、投資元本の利回りや運用成果等を保証するものではありません。また、本連載は、2014年4月1日現在の法令等に基づいて作成しており、今後変更される可能性もあります。
個別の具体的な法令等の解釈については、税理士等の各専門家・行政機関等に必ずご確認いただくようお願いいたします。掲載されている保険商品のイメージ図につきましては、概算値を表示しています。各スキームの導入時は約款や契約概要、パンフレットを必ずご覧ください。

なお、本連載で示している「契約者」とは、保険料を支出する人で、契約の変更・解約などの権限を持っている人、「被保険者」とは、保険をかけられる人、その対象となる体を提供する人のことをいいます。

(注記)本来、相続税対策においては、保険をはじめとしてさまざまな金融商品・現物資産スキームを組み合わせての対策となりますが、本連載では効果をわかりやすく説明するために、最大限に生命保険を活用したかたちでケーススタディを掲載しています。

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連載相続税をゼロにする「生命保険活用術」

GTAC(ジータック)とは株式会社幻冬舎総合財産コンサルティング(GENTOSHA TOTAL ASSET CONSULTING Inc.)の略称。出版社グループの強みを生かした最先端の情報収集力と発信力で、「中立」「斬新」なサービスを相続・事業承継対策からM&A、国内外の不動産活用といった手法を駆使し、顧客の財産を「防衛」「承継」「移転」するための総合的なコンサルティングを行う。編著・共著に『相続税をゼロにする生命保険活用術』『究極の海外不動産投資』『法人保険で実現する究極の税金対策』『スゴい「減価償却」』(いずれも幻冬舎メディアコンサルティング)など。GTAC公式サイトhttp://gentosha-tac.com/

著者紹介

相続税をゼロにする 生命保険活用術

相続税をゼロにする 生命保険活用術

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

平成27年の税制改正を前に、各種メディアに溢れかえる相続税対策の数々。しかし主流である不動産を使った対策をはじめとして、どれもこれも導入に手間がかかるうえに、投資額を棄損するリスクが高いものばかりです。生命保険な…

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