相続税対策として「生命保険の活用」が有効である理由

前回は、税制改正でこれまで以上に重くのしかかる「相続税負担」の現状を説明しました。今回は、相続税対策として「生命保険の活用」が有効である理由を見ていきます。

税金の支払い・評価減・財産分配の3つに対応可能

前回紹介した3つの悩みを、あらゆる専門家があらゆる方策をもって解決しようとしています。不動産の購入によって節税を図ることに力を入れている人もいますし、法人や遺言書の利用をすすめている人もいます。

 

もちろん、どれもある程度は有効ですが、それぞれにメリットとデメリットがあり、1つの方法では賄いきれないというのが現状です。しかし、「納税資金」「財産評価」「遺産分割」をすべて解決できる対策があります。それが、生命保険を活用した相続(税)対策です。

 

相続税に関する生命保険の活用というと、死亡保険金のうち法定相続人の数×500万円が非課税となる制度を思い浮かべる人も多いでしょう。これは多くの人がご存じで、いたるところで語られている保険を利用した相続税対策の1つです。

 

しかし、「相続専用保険」を活用した相続税対策は、この非課税枠を超えたところで行われる対策であり、効果の大きさも比較になりません。

少ない金額で「大きな金額」を獲得できる仕組み

●「税金を支払う」効果

 

生命保険では、保険金等の受取人は、契約時に決められた金額を「現金で」確実に受け取ることができます。

 

たとえば株式などの金融商品は、換金性はある程度高いのですが、取引相場は常に上下していますので、売却時の確実な金額での受け取りは保証されていません。相続発生時には、その株式の価格が上昇している可能性もありますが、暴落している危険性もあるのです。

 

しかも非上場の中小企業の株式は、簡単に売却するわけにもいきません。一方で生命保険は保険金額が商品設計の中に組み込まれ、確定しています。

 

また、遺産分割協議中は、それが終わらないと被相続人の財産には手をつけられませんが、保険金ならそのようなこともありません。そもそも保険金は相続財産には含まれないので、保険金の受取人となっている人が、自由に受け取って自由に使うことができます。

 

ただし、相続発生が原因で受け取っているのですから、税法上、「みなし相続財産」という位置付けになり、相続税の対象にはなります。つまり、遺産分割の必要はないものの相続税だけは課税されるのです。ただし、これも保険金として現金を受け取っているのですから、納税だけさっと済ませて手元に残った分を自由に使うことはできます。

 

保険の良いところは、受取人が受け取りの手続きをすれば、3〜4日で現金を受け取ることができるところです。

 

相続税の申告・納税期限は相続発生から10カ月後ですから、期限に間に合わないといったことはほとんどありません。万が一、遺産分割協議が長引いてしまっても、保険金の受け取りができなくなるわけではないので、相続発生後の資金繰りへの影響は少ないでしょう。

 

他にも、相続発生後には故人の葬儀や墓石などにかかる費用も出てきます。これらは相続が発生してから比較的早い段階で必要になりますので、現金がなければ保険金の一部をそれらの費用に充当することも可能です。

 

そして、生命保険には、少ない金額で大きな金額を獲得できる仕組みがあります。その仕組みを利用すれば、納税資金に余裕が出てくるのです。

 

この話は次回に続きます。

本連載は、2014年10月3日刊行の書籍『相続税をゼロにする生命保険活用術』から抜粋したものです。
本連載資料は、一般的な生命保険活用スキームを示したものであり、データやスキームの正確性や将来性、投資元本の利回りや運用成果等を保証するものではありません。また、本連載は、2014年4月1日現在の法令等に基づいて作成しており、今後変更される可能性もあります。
個別の具体的な法令等の解釈については、税理士等の各専門家・行政機関等に必ずご確認いただくようお願いいたします。掲載されている保険商品のイメージ図につきましては、概算値を表示しています。各スキームの導入時は約款や契約概要、パンフレットを必ずご覧ください。

なお、本連載で示している「契約者」とは、保険料を支出する人で、契約の変更・解約などの権限を持っている人、「被保険者」とは、保険をかけられる人、その対象となる体を提供する人のことをいいます。

(注記)本来、相続税対策においては、保険をはじめとしてさまざまな金融商品・現物資産スキームを組み合わせての対策となりますが、本連載では効果をわかりやすく説明するために、最大限に生命保険を活用したかたちでケーススタディを掲載しています。

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連載相続税をゼロにする「生命保険活用術」

GTAC(ジータック)とは株式会社幻冬舎総合財産コンサルティング(GENTOSHA TOTAL ASSET CONSULTING Inc.)の略称。出版社グループの強みを生かした最先端の情報収集力と発信力で、「中立」「斬新」なサービスを相続・事業承継対策からM&A、国内外の不動産活用といった手法を駆使し、顧客の財産を「防衛」「承継」「移転」するための総合的なコンサルティングを行う。編著・共著に『相続税をゼロにする生命保険活用術』『究極の海外不動産投資』『法人保険で実現する究極の税金対策』『スゴい「減価償却」』(いずれも幻冬舎メディアコンサルティング)など。GTAC公式サイトhttp://gentosha-tac.com/

著者紹介

相続税をゼロにする 生命保険活用術

相続税をゼロにする 生命保険活用術

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

平成27年の税制改正を前に、各種メディアに溢れかえる相続税対策の数々。しかし主流である不動産を使った対策をはじめとして、どれもこれも導入に手間がかかるうえに、投資額を棄損するリスクが高いものばかりです。生命保険な…

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