収益物件を活用した節税の「出口戦略」とは?

前回は、高所得者の利益を最大化にする収益物件の活用法について説明しました。今回は、収益物件を活用した節税の「出口戦略」について見ていきます。

再び物件を取得することで利益を「圧縮

節税装置としての収益物件活用における出口戦略でもうひとつ考えられるのは、さらに税金を先送りにしていくという選択肢です。

 

所有物件の減価償却が終わった時点で本業が赤字にもならないという状況であれば、追加で物件を取得することで、さらに数年間利益を先送りすることができます。木造物件であれば取得から4年経過後、つまり減価償却が終わった段階で同じように短期で償却できる物件を再び取得するのです。

 

この追加取得のタイミングでは1棟目の物件が利益を生んでいる状態ですので、追加取得分の費用はその利益と相殺されるため赤字幅は1棟目ほど大きくなりませんが、利益を出さない、もしくはできる限り抑えることは可能です。

 

下記の図表をご覧ください。1棟目の減価償却が終わる5年目以降、利益が600万円出てきます。このタイミングで同じ規模の物件を取得することで、利益が50万円の赤字にまで大幅に圧縮されます。これが追加取得による利益の先送りです。もう少し規模の大きい物件を取得すれば、この利益はさらに減らすことも可能です。さらに9年目で3棟目取得ということも可能です。

 

【図表】2軒目を購入してさらに税金を先送りする

収益物件は1棟取得で終わらせずに、戦略的に活用

このように、物件の追加取得でどんどんと利益を先送りしていき、いずれ赤字が出るなどのしかるべきタイミングで売却を図ることが可能であるということです。

 

ここでお伝えしたいのは、収益物件は1棟取得して終わりというものではないということです。自由に買ったり売ったりして、一連の活動のなかで戦略的に活用すべきツールなのです(ただし、業として不動産の売買を行う場合は宅建業の免許が必要になるので注意が必要です)。

本連載は、2014年8月30日刊行の書籍『会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

本連載は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資・経営(管理運営)の成功を保証するものではなく、本連載を参考にしたアパート事業は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本連載の内容に基づいて経営した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。なお、本連載に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後、変更されることがあります。

武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役

昭和50年 埼玉県熊谷市生まれ。東京大学経済学部卒業後、三井不動産株式会社に入社。同社にて商業施設(ショッピングセンター)やオフィ スビルの開発・運営業務に携わる。平成17年12月同社を退社し、さいたま市において有限会社武蔵コーポレーション(現在は株式会社)設立。代表取締役に就任。賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・仲介に特化した事業を開始する。

著者紹介

連載収益物件活用で得られる絶大な節税効果

会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術

会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術

大谷 義武

幻冬舎メディアコンサルティング

アベノミクス以降、景気は回復傾向を示していますが、利益を上げ続けるというのは簡単なことではありません。加えてオーナー社長を悩ませるのが増税です。 本書では、中小企業のオーナー社長に向けて、賃貸用アパート・マンシ…

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