前回は、、融資承認の第一歩となる「営業担当者」との交渉について説明しました。今回は、営業担当者に「黒字化へのシナリオ」を説明する方法を見ていきます。

銀行の営業担当者が気にする「経常利益」とは?

損益計算書(PL)には売上総利益、営業利益、経常利益、税引き前利益、税引き後利益と5種類の利益が表示されているが、特に重要なのが「経常利益」だ。これは、営業利益から支払利息などの財務費用を差し引いたものだ。

 

これが黒字なら、営業だけでなく財務や投資にかかる費用を考慮しても利益が残ることになる。

 

問題は、経常利益が赤字のときだ。担当者の印象は当然、悪い。そのままでは稟議書を作成し、上にあげてくれる可能性は低いだろう。

赤字が「一過性」である理由を説明

そういう場合は、前回も述べたように「赤字は一過性のものであり、翌期には黒字になる」というシナリオや裏付けとなる理由を説明する。

 

「顧客基盤はしっかりしており、売り上げは落ち込んでいない。新事業の立ち上げで人件費や販管費などが一時的にかさんだが、来期は収益化するので問題なく黒字になる」といった説明を、聞かれなくてもこちらからする。

 

今期が黒字でも、それ以前が赤字の場合、担当者は「また赤字に転落するのではないか」と疑念を持つ。

 

その場合は、「赤字部門にメスを入れて体質改善を図ったので、いまの水準の利益は今後も問題ない」といった説明をする。

本連載は、2016年3月2日刊行の書籍『赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術

赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術

久松 潤一

幻冬舎メディアコンサルティング

苦しい経営を続ける中小企業も依然として多い中、企業にトドメを刺すのは資金供給のストップ、すなわち銀行の融資がおりなくなることです。バブル期のように、銀行が「借りてください」と頭を下げるような状況が再び訪れること…

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