相続・事業承継 相続対策
連載いざというとき迷わない「葬儀のあと」の手続き【第4回】

故人の運転免許証や年金――返却・停止の手続きをどうする?

受給停止身分証明書

故人の運転免許証や年金――返却・停止の手続きをどうする?

今回は、故人の運転免許証や年金を返却・停止する方法を説明します。※本連載は、弁護士・本橋光一郎氏らの監修による書籍、『迷わずできる葬儀のあとの手続きのすべて』(大泉書店)の中から一部を抜粋し、遺族にとって必要な「葬儀のあと」に行う手続きを紹介していきます。

返却・停止の手続きは「死後なるべく早く」行う

名義変更(前回参照)と同時に、故人の身分証明書の返却や年金の停止などの手続きも進めましょう。

 

国民健康保険証、介護保険被保険者証、後期高齢者医療保険者証は市区町村役場の窓口に、健康保険証は勤務先に返却します。また、運転免許証は警察に、パスポートは各都道府県の旅券窓口に返却するのが原則です。

 

公的機関から発行されたものだけでなく、民間から発行された会員証なども返却手続きをする必要があります。特に、クレジットカードやスポーツクラブの会員証など会費や使用料が発生するものは、なるべく早く解約しましょう。発行元に連絡し、必要書類への記入、提出を行うことで解約できます。

 

また、故人が年金受給者であったなら、必ず受給停止の手続きを行います。そのまま受給し続けた場合、悪質と判断されれば罪に問われることもあります。厚生年金は死後10日以内、国民年金は14日以内に、社会保険事務局へ届け出ましょう。

 

[図表]返却・停止の手続きのポイント

※参照ページについては本書をご確認ください
※参照ページについては本書をご確認ください

 

故人の死後、必要となる返却・停止・解約の手続き一覧

<健康保険証の返却>

 

期限 (国保)死亡日から14日以内/(健保)資格喪失日の翌日から5日以内

必要書類 返却のみ

提出先 (国保)市区町村役場の窓口/(健保)勤務先

注意点 保険料の未払いがある場合は相続人が支払います

 

<介護保険被保険者証の返却>

 

期限 資格喪失の翌日からなるべく早く

必要 書類資格喪失届(窓口にあり)、介護保険被保険者証

提出 先市区町村役場の窓口

注意点 提出と同時に介護保険料を月割で再計算し、足りない分は相続人が支払います。保険料を納めすぎている場合は返金されます

 

<後期高齢者医療被保険者証の返却>

 

期限 資格喪失の翌日からなるべく早く

必要書類 資格喪失届、後期高齢者医療被保険者証

提出先 市区町村役場の窓口

注意点 保険料の支払い、または還付は相続人が行います

 

<運転免許証の返却>

 

期限 死亡日から1カ月以内

必要書類 運転免許証、死亡診断書または死亡の記載がある戸籍謄本

提出先 警察署(公安委員会)

注意点 有効期限が過ぎて更新しなければ自動的に失効します

 

<年金受給の停止>

 

期限 厚生年金は死亡日から10日以内/国民年金は死亡日から14日以内

必要書類 年金受給権者死亡届、故人の年金証書、死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、死亡診断書のコピーなど)

提出先 年金事務所

注意点 未払いの年金がある場合は、「未支給年金請求」を提出します。

 

<クレジットカードの解約>

 

期限 死亡日から1カ月以内

必要書類 電話で問い合わせ、退会・解約の書類を送ってもらう※死亡診断書や戸籍謄本などが必要な場合もあるので要確認

提出先 発行元

注意点 故人が使用したカードの未払い金は原則、相続人が支払うことになります

 

<パスポートの返却>

 

期限 なるべく早く

必要書類 返却のみ

提出先 各都道府県庁の旅券課窓口(パスポートセンター)

注意点 有効期限(10年または5年)がありますが、紛失すると悪用される可能性があるので、すぐに返却をしましょう

 

<印鑑登録証明書の廃止>

 

期限 なるべく早く

必要書類 印鑑登録証明書、登録している印鑑、印鑑登録廃止申請書(窓口にあり)

提出先 市区町村役場の窓口

注意点 廃止せずに紛失すると、重要な契約や届出などに悪用されることもあるので、すぐに廃止しましょう

 

<携帯電話・インターネットの契約解除>

 

期限 次の引き落としの前に必要書類各会社に確認し、必要書類を用意

提出先 携帯電話会社など

注意点 インターネットのプロバイダーなどは、年間費や月ごとの契約料がかかっている場合があります。また、登録サイトなどの有料のものは、早めに解除するようにしましょう

 

ほかにも

●住民基本台帳カード

●老人優待パス

●調理師免許

●スポーツクラブ会員証など

※提出先や期限などが変更になる可能性もあるので、各所に確認して手続きを行いましょう

 

本橋 光一郎

本橋総合法律事務所 弁護士

東京弁護士会所属。本橋総合法律事務所を開設。民事事件を幅広く手がけるとともに、とりわけ、相続、遺言、成年後見、離婚などの家事事件についての経験が豊富である。相続判例研究、相続法研修講師なども多く行っている。

著者紹介

連載いざというとき迷わない「葬儀のあと」の手続き

迷わずできる葬儀のあとの手続きのすべて

迷わずできる葬儀のあとの手続きのすべて

本橋 光一郎

大泉書店

家族が亡くなったとき、遺された方は悲しみで頭がいっぱいになるものです。手続きのことまで頭が回らないという状況になりかねません。「故人の口座が凍結されるのはいつ?」「保険証はどうするの?」「年金の停止はいつまでに…

Special Feature

2016.12

「法人保険」活用バイブル<書籍刊行>

決算対策、相続・事業承継、財産移転・・・企業とオーナー社長のさまざまな課題解決に、絶大な効果を発揮する「法人保険」の活用…

GGO編集部(保険取材班)

[連載]オーナー社長のための「法人保険」活用バイブル~決算対策編

【第19回】保険のための医的診査 結果が「少し悪い」ほうが社長が喜ぶ理由

GTAC(吉永 秀史)

[連載]法人保険を活用した資産移転の節税スキーム

【第15回】「逆ハーフタックスプラン」活用時の留意点

Seminar information

不動産活用セミナーのご案内

償却メリットを狙った「京都の町家」投資の魅力

~建物比率5割超&4年で減価償却も可能!独自の不動産マーケットを形成する京町家だから実現する投資法

日時 2016年12月10日(土)
講師 平野準

海外不動産セミナーのご案内

償却メリットにフォーカスした「ハワイ不動産」投資の最新事情

~築古木造のタウンハウスで建物比率80%以上。「ハワイの償却物件」の実際と活用法

日時 2016年12月10日(土)
講師 大橋 登

海外活用セミナーのご案内

国際金融都市「香港」で始めるグローバル資産防衛

~本格的な海外投資環境を整えるメリットと現地の最新金融事情

日時 2016年12月10日(土)
講師 長谷川建一

The Latest