前回は、建物の建て方の工夫で「土地の評価」が大きく変わる理由について説明していきました。今回は、「地目」の変更で土地の相続税評価額を下げる方法を見ていきます。

商業地と住宅地に挟まれた土地の評価とは?

図表1は、路線価に大きな差のある道路に挟まれた土地の場合です。一方は商業地に面しており、反対側は住宅地に面しているような土地では、このようなことが起こります。

 

【図表1】 現状

この土地を評価する場合には、やはり高い方の路線価を基準に評価しなければなりません。広大地の評価をする場合も同様で、高い方の価格を使うことになっています。

 

対策として考えられるのは、評価は地目ごとですから、この土地の場合も一部の地目を変えることによって節税ができる可能性があります。

「広大地評価」を維持しつつ地目を変えた事例

一つの例として、図表2のように高い路線価側に駐車場を造る方法があります。

 

【図表2】 南側に駐車場を作った場合

すると、自宅側の土地は狭い道路にしか面していないので、安い路線価で広大地評価をすることができます。

 

ですから、駐車場の部分は評価が高くなりますが、自宅側の土地は評価が大幅に下がり4000万円程度の差が出ることになります。

本連載は、2015年7月1日刊行の書籍『相続税から土地を守る生前対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

相続税から土地を守る生前対策

相続税から土地を守る生前対策

下坂 泰弘

幻冬舎メディアコンサルティング

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