市街化調整区域にある土地を処分する方法

前回は物納についての解説とともに、現金にかかる相続税について説明しました。今回は、市街化調整区域の土地について、どのように処分するべきかを見ていきましょう。

市街化調整区域の土地は、介護・医療業者へ売却を

以前、市街化調整区域にある土地の上には原則として建物を建てることはできないと述べましたが、例外もあります。

 

まず、老人ホームや病院など医療介護系の施設を建てることは認められています。そこで、市街化調整区域に所有する農地等は、医療法人や、介護業者などに購入をもちかけてみるとよいかもしれません。

 

老人ホームにしても病院にしても、建てるにはある程度の面積が必要となるので、まとまった土地であれば食指を動かす業者がいるはずです。

既存宅地等の状況によっては建築許可が出る施設もある

また、市街化調整区域には前述した既存宅地や老人ホーム、病院などが存在するケースもあるので、それらの居住者の日常生活のために必要となる物品の販売や加工、修理等を行う施設の建設も許可されています。

 

たとえば、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどがその具体的な例です。そこで、これらの業者への売却を検討してみてもよいでしょう。幹線道路に面しているような土地であれば、思ってもいなかったような高値で購入される可能性もあります。

 

ほかには大規模物流施設の建設も許されているので、倉庫業者にアプローチしてみるのも一つの手です。さらに、農地の場合には、同業者である農家への売却や賃貸も選択肢の一つとなるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本のTPP参加をきっかけに、国際競争力の強化を目的として、今後、農家の間でも大規模経営化の動きが加速することが予想されています。そのような流れの中で、市街化調整区域にある農地のニーズも増していくかもしれません。

本連載は、2014年1月31日刊行の書籍『相続財産を守りたければ不要な土地は片付けなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載地主の相続財産を守る、土地の「片付け方」

小池税理士事務所 所長・税理士

1978年早稲田大学法学部卒業。大学卒業後、興亜火災海上保険(当時)入社。1980年に退職し、石川税理士事務所に入所。1981年日商検定2級に合格。1987年税理士試験合格(簿記、財表、法人税法、所得税法、相続税法)。1989年石川税理士事務所 副所長就任。1994年同所を退職。1995年東京都町田市に小池税理士事務所開業。同年横浜市緑区に事務所を移転。現在に至る。開業以来、農家を中心とした地主の相続税申告を多数手掛ける。事前対策の必要性を痛感し、「家を守る」という観点から、相続の事前対策により重点を置いて活動している。

著者紹介

相続財産を守りたければ 不要な土地は片付けなさい

相続財産を守りたければ 不要な土地は片付けなさい

小池 誠一郎

幻冬舎メディアコンサルティング

大増税時代を目前に控え、地主の頭を悩ませる相続の問題。特に深刻なのが、かつて都市近郊で農業を営んでいて広大な土地を有している地主の方です。先祖代々農業を営んできた地主の方は、土地を手放すことへの後ろめたさがあり…

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