前回は、人気のある保険が「良い保険」とは限らない理由を説明しました。今回は、「保険料」を基準に保険選びをしてはいけない理由を見ていきます。

自分の要望が叶えられない保険に加入する意味はない

前回に続いて、保険選びでよくある失敗パターンを紹介しましょう。それは、保険料ありきで保険を決めるというものです。

 

保険の相談をするときに、担当者が、まず最初に「月々、いくらぐらいなら払えそうですか」と聞かれ、「1万円ちょっとくらいですね」と答える。このような会話、身に覚えのある人も多いでしょう。ほとんどの人が、このようにして保険に加入した経験を持っているかもしれません。

 

月々の収入の中から保険料として払える金額を計算し、その保険料で加入できる保険を選択するパターンです。

 

もちろん、毎月の支出ですから保険料とのバランスは大切です。しかし「ありき」ではないのです。これがなぜ間違っているのかは、皆さんももう薄々気が付いているはずです。そう、保険の内容を決めるにあたり、自分の要望が考慮されていないからです。

 

いくらの保険金が必要なのか、入院や治療の保障としてどのようなケースを考えているかといった具体的な金額を一切考えないまま、とりあえず払える保険料である程度カバーできる保険に加入するのは本末転倒です。

保険に「平均」や「相場」は関係ない

しかも、このような保険加入の仕方をした人は、平均値や相場といった指標で説明されれば、それで納得してしまう傾向にあります。しかし、これまで何度も言ってきたように、保険にとって平均や相場といった考え方は、まったく意味がありません。

 

つまり、この「保険料ありき」で保険に加入した人のほとんどが、自分の要望を満たしていない保険に加入している可能性が高いということです。詳しくは後述しますが、身に覚えのある方は要注意です。

本連載は、2015年6月26日刊行の書籍『死亡保険金は「命の値段」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

死亡保険金は「命の値段」

死亡保険金は「命の値段」

杉山 将樹

幻冬舎メディアコンサルティング

命とお金に関わる保険は、生きている限りほとんどの人にとって必要不可欠な金融商品ですが、近年、その種類や保障内容が多様化・複雑化しています。 加入者は要望に合わせて自由に保険を選べるようになったものの、その選び方…

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