不動産投資による節税のカギを握る「減価償却費」の計算方法

前回は、新築区分マンション投資では節税できない理由を説明しました。今回は、節税のカギを握る「減価償却費」の計算方法を見ていきます。

結果的に損をする可能性もある減価償却の活用

減価償却というのは、税金上、所有している資産(償却)が使っていくうちに価値が目減りしてくるような計算をして、毎年毎年、経費計上していくものです。

 

償却資産は、国によって法定耐用年数が定められています。例えば、法定耐用年数を超えた築古物件を個人で購入して、一気に引き落とす減価償却は、スナップショットで見れば節税できていますが、ビデオで見ると結果的に損をしている場合もあります。

 

<減価償却費の計算>

 

●法定耐用年数を全て経過したもの

法定耐用年数×0.2=残存耐用年数

 

●法定耐用年数を一部経過したもの

法定耐用年数−経過年数+(経過年数×0.2)=残存耐用年数

 

売却時の「簿価」が大きく減っていれば・・・

簿価というのは帳簿価額という意味です。現在の減価償却がどれくらい残っているかということです。

 

1000万円で買った物件を5年で減価償却した場合、毎年200万円ずつ経費計上していきます。そして3年後に売却します。3年間200万円を減価償却費として計上としているということは、簿価は400万円です。

 

さて、1000万円で購入した物件を3年後に半額の500万円で売却したとします。3年で半分まで値下がりしたということで、だいぶ損を出した気になりますが、簿価が400万円ということで、100万円儲かったことになります。

 

確定申告で減価償却していけば、その分だけ簿価も減っていきます。大きく減価償却費を使えると、節税できた気持ちになりますが、実際には簿価も大きく減っていきますから、売却時に利益が出やすくなるのです。

 

本連載は、2016年6月30日刊行の書籍『不動産投資の嘘』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載不動産投資の嘘〜税金対策編

株式会社ダイムラー・コーポレーション 代表取締役

1978年生まれ。2000年より日本国内の不動産業界に携わり、賃貸営業・賃貸管理・売買営業などを経験する。また個人投資家として自ら日本国内にて不動産投資物件を購入・運用する。その投資経験を広く知ってもらい、投資家の皆様と情報の共有を目的として、株式会社ダイムラー・コーポレーションを設立。投資不動産を中心に事業を展開し、国内外と制限を設けず、不動産・資産管理・資産運用の提案や相談に応じている。

著者紹介

不動産投資の嘘

不動産投資の嘘

大村 昌慶

幻冬舎メディアコンサルティング

融資のこと、業者のこと、出口戦略のこと・・・不動産投資において知っておくべき情報は数多く存在する。これから投資を行おうと思っている人、実際に投資を行っている人の多くは、本やセミナーから多くの情報を得る。しかし、…

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