今回は、故人の口座はいつ凍結されるのか、図をもとに見ていきましょう。※本連載は、弁護士・本橋光一郎氏らの監修による書籍、『迷わずできる葬儀のあとの手続きのすべて』(大泉書店)の中から一部を抜粋し、遺族にとって必要な「葬儀のあと」に行う手続きを紹介していきます。

名義人の死亡を「金融機関が把握した時点」で凍結

金融機関は、名義人の死亡を知った時点で、預貯金が勝手に使われるのを防ぐために口座を凍結する義務を負います。

 

口座が凍結されると入送金ができなくなるので、故人名義の口座を引き落とし先に指定しているライフラインなどの料金はすぐに変更しましょう(詳しくは次回説明します)。遺産相続が完了して口座からお金を引き出せるようになるまでには数カ月かかります。

葬儀費用などは引き出しに応じてくれることも

金融機関が名義人の死亡を知るのは、遺族からの申告による場合がほとんどです。従って、実際には申告前であれば現金を引き出すことが可能です。この場合、ほかの遺族とのトラブルを防ぐため、引き出す金額、理由を事前に伝えて了承を得るようにしましょう。

 

遺産分割協議の完了前であっても、葬儀費用や生活費などの理由を伝えれば引き出しに応じてもらえることもあります。ただし、相続人全員の同意書や戸籍謄本などの書類が必要なので、家族に死期が迫っているとわかった段階で必要な金額を下ろしておくのがよいでしょう。

 

 

迷わずできる葬儀のあとの 手続きのすべて

迷わずできる葬儀のあとの 手続きのすべて

本橋 光一郎

大泉書店

家族が亡くなったとき、遺された方は悲しみで頭がいっぱいになるものです。手続きのことまで頭が回らないという状況になりかねません。 「故人の口座が凍結されるのはいつ?」 「保険証はどうするの?」 「年金の停止はいつま…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録