豪州賃貸マーケットの最新事情と注目したい取引の透明性

オーストラリアにおける、住居用不動産投資の実質利回りはさほど高くありませんが、賃貸マーケットは、人口増加を背景として基本的に「貸し手市場」です。取引の透明性の高さなどと合わせて、豪州不動産取引の概要を見ていくことにしましょう。

実質利回りは控えめだが、マーケットは「貸し手市場」

住居用不動産投資の実質利回り(経費等の差し引き後)は2~3%と決して高くはありませんが、毎年の人口増加で恒常的な住宅不足にあるオーストラリアの賃貸マーケットは、基本的に「貸し手市場」です。

 

安定した賃貸収入が見込め、さらに将来の値上がりも期待できることから、日本人投資家だけでなく、オーストラリア人の投資家の間でも、このオーソドックスな不動産投資は常に人気があります。

 

RPDATAの発表によると、例えばゴールドコーストの場合、過去12ヶ月の一戸建ての価格上昇率は3.8%であり、家賃+価格上昇の実質利回りは5~6%以上になる、と考えることもできます。もちろん、別荘として購入し、自身が利用しないときは観光客に貸し出して収益を得るという“ハイブリッド型”の投資形態も大変人気があります。 

取引の透明性の高さも特徴のひとつ

オーストラリアの不動産取引、そしてその関連取引は、透明性が高いことで他国をリードしており、安心して不動産投資ができる環境が整っています。ほんの一部ですが、いくつかの要素を列挙しますので、参考にしてください。 
 

①不動産の所有権について

オーストラリアでは外国人による不動産の所有権を認めています。日本と同様にその物件の使用・収益・処分という行為が法律により保証されています。


②透明性の高い不動産市場

不動産の取引詳細(価格・売買日・物件詳細等)が開示されます。投資対象物件の近隣の売買事例の情報が入手できることから、それらの情報を参考に売買時における不動産の適正価格を検討することができます。

 

③不動産調査データが豊富

オーストラリア政府、州政府、大手不動産会社、不動産調査会社、金融機関、その他の調査機関から、不動産に関連する調査データが定期的に発行されています。市場の動向を読み取ることが容易で、それらをもとに投資戦略を練ることができます。 


 
④不動産の流通性(再販性)が高い

オーストラリア人の間でも不動産投資は大変人気があります。売却時(出口)には、不動産流通サイトなどを介して物件の情報を公開し、購入希望者を募ることはさほど難しくはありません。 

 
⑤取引には弁護士が介在し、法的リスクが少ない

オーストラリアの不動産取引においては、当事者双方が弁護士を立てて取引をすることが商習慣となっています。弁護士は依頼人の利益を最大限に保全することが責務となっており、初めての方でも安心して取引ができます。

 

⑥購入代金のやり取りは「信託口座」を利用

不動産の購入代金のやり取りについては、政府管理の信託口座が利用されます。売り主に対して売買代金を直接払い込むということはなく、信託口座を介し、入手できる権利(例えば所有権等)などと同時交換で取引をします。 

本連載は、2014年11月20日に掲載された、カメハメハ倶楽部のコラムを再編集したものです。本連載はコラム掲載当時の法令等に基づいて作成しており、今後変更される可能性もあります。

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連載資産防衛&移住で根強い人気「オーストラリア不動産」投資の魅力

株式会社ワイドエステート(クィーンズランド州公認不動産業者) 代表

1987年に移住目的でオーストラリアに渡る。 1989年以降、日系の不動産コンサルタント会社、不動産開発&投資会社の取締役、また大手オーストラリア不動産会社の日本事業部の上級コンサルタントを歴任した後、1997年に株式会社ワイドエステートを設立。同社は総合不動産会社として、リゾート物件、収益不動産、店舗&オフィスビル、開発用地の仲介&売買に加え、現在、シンジケートによる収益不動産買収&住宅開発分譲事業も展開中。クィーンズランド州不動産業キャリア歴26年。オーストラリアで日本のバブル絶頂期をも体験した数少ない日本人コンサルタント。

著者紹介

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