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連載不動産投資の嘘〜税金対策編【第1回】

新築区分マンション投資で本当に「節税」ができるのか?

中古マンション不動産投資新連載

新築区分マンション投資で本当に「節税」ができるのか?

これから不動産投資を行おうと思っている人、実際に投資を行っている人の多くは、本やセミナーから多くの情報を得ます。しかし、その情報は本当に正しいのでしょうか。実は不動産業界には、まことしやかに語られる “嘘”が蔓延しているのです。本連載では、不動産の「税金対策」に関連した嘘を紹介します。

節税目的のはずが、かえって損をすることに・・・

「新築の区分マンションを購入して節税しましょう」という営業トークを耳にしたことがある人は多いでしょう。筆者にもよく同じような営業電話が来ますが、新築区分マンションで節税対策というのは、まったくお薦めできません。

 

新築区分マンションの営業マンが言うのは、「節税対策」をはじめ、「将来の年金代わり」ですが、どちらも嘘です。新築の場合ですと、要するに「マイナスを出して所得税が下がる」「所得税還付」を狙っています。

 

まず、所得税の還付について簡単に説明します。給与等から源泉徴収された所得税額や予定納税をした所得税額が年間の所得金額について計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税が還付されます。

 

つまり、不動産投資で利益どころか損失を出しているため、税金が戻ってくるのです。給与収入の高い、所得税率の高い方であれば、還付金はあれば助かりますが、でも、それは一面しか見ていません。

 

節税目的で始めた新築区分マンション投資は、ローンの支払いに管理費・修繕積立費といった支払いが月々の家賃収入を上回るケースがほとんどです。

 

ローンを支払うとそのマイナス部分がかなり大きなこともあるので、節税した効果と、その新築物件を買った投資の赤字、通算して考えてみると損をしているケースが大半です。これでは、やっている意味がまったくありません。

 

ひどいケースになれば、収支の合わない、かつ担保価値の低い新築区分マンションを持っていることで、債務超過となり、融資を受けられなくなることもあります。こうなると、利回りの良い物件を買って、新築マンションの損失を補塡しようと考えてもどうにもなりません。売却するしかないのです。

 

しかし、新築マンションは、人が住んだ瞬間に価値が下がります。フルローンで購入することも多く、たっぷり残債があるため、売却するとむしろ赤字になってしまうのです。今のような市況が良いときは、チャンスといえますが、それでも残債を下回る価格でしか売れないケースがほとんどです。

 

また、毎月損失の出ている物件を何十年所有した結果、年金代わりになるかといえば、最終的に残るのは築古の区分所有マンションです。メンテナンスコストもかかりますし、古くなればリフォームも必要でしょう。間取りタイプも古くなり、ニーズがあるのかといえば、それも難しいところです。

 

なぜ、このような物件を買ってしまうのかというと、おそらく営業力が強いからでしょう。

新築区分マンション投資は「失敗率」が高い

ただ、新築区分マンション投資が100%失敗というわけでもありません。つまり、その新築の区分マンションにも投資法がいくつかあるのです。最初から投資用という物件を購入するケース、タワーマンションやファミリータイプで、普通に居住用として売っているような物件を購入するケースです。

 

タワーマンションでファミリータイプの新築を買って、タイミングよく売り抜けて儲かっている人や、立地のいいマンションを買っていたので最終的にはプラスになったという人も実際にいます。ただそれは、本当に一握りの話です。

 

テレアポから営業電話かかってくるような物件は、失敗率が非常に高いので辞めた方がいいでしょう。

本連載は、2016年6月30日刊行の書籍『不動産投資の嘘』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

大村 昌慶

株式会社ダイムラー・コーポレーション 代表取締役

1978年生まれ。2000年より日本国内の不動産業界に携わり、賃貸営業・賃貸管理・売買営業などを経験する。また個人投資家として自ら日本国内にて不動産投資物件を購入・運用する。その投資経験を広く知ってもらい、投資家の皆様と情報の共有を目的として、株式会社ダイムラー・コーポレーションを設立。投資不動産を中心に事業を展開し、国内外と制限を設けず、不動産・資産管理・資産運用の提案や相談に応じている。

著者紹介

連載不動産投資の嘘〜税金対策編

不動産投資の嘘

不動産投資の嘘

大村 昌慶

幻冬舎メディアコンサルティング

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