「不動産ファンドに投資しませんか」という電話に警戒すべき理由

前回は、信頼できるファンドを見極める方法を説明しました。今回は、前回に引き続き信頼できるファンドの見分け方と、詐欺的ファンドの手口を見ていきます。

まず「第二種金融商品取引業」の資格の有無を確認

前回の続きです。また第二に、誰が販売する商品なのかをチェックすることも必要です。

 

不動産ファンドの販売では先に触れたように信託受益権を取り扱うことから、第二種金融商品取引業の資格が必要となります。ファンドを販売する業者がその資格を備えているのか、すなわち登録を経ているのかをしっかりと確認しましょう。金融商品取引業の登録業者は、金融庁のホームページでリスト化された形で掲載されています(図)。

 

【図表 金融商品取引業者登録リスト】

 

金融庁のサイト(http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html)で「金融商品
取引業者等」の「金融商品取引業者」をクリックすれば、所管・登録番号・
登録年月日・本店等所在地のほか、業務の種別・加入金融商品取引業協
会など、金融商品取引業の登録業者のリストが表示される。

 

運営している業者、販売している業者の名がそこに見つからないようであれば、詐欺的なファンドである可能性が強いといえるでしょう。また、登録が確認できた場合には、さらに業者の実績や評判などについても調べることをお勧めします。

 

インターネットで業者やその代表者の名を検索してみれば、過去に取り扱った案件に関する情報を得られるはずです。もし過去の実績が確認できなかったり、気になる悪評があるようならば警戒が必要でしょう。これらのポイントに気を付けていれば、かなりの確率で詐欺的なファンドに投資することを避けられるはずです。

私募ファンドの電話勧誘は「基本的にありえない」

なお、詐欺的なファンドによる被害例をみると、業者から執拗な勧誘が行われているケースが少なくありませんが、そもそも不動産ファンドが一般の人を勧誘する、つまりは不特定多数の人に対して投資を勧めてくることは基本的にありえないと思ってよいでしょう。

 

というのは、私募ファンドは、勧誘する投資家の人数が500人未満であることを義務づけられているからです。それ以上の数の投資家に対して、すなわち500人以上の人に対して勧誘行為を行えば、もはや私募ファンドとはいえなくなるのです。

 

もし仮に、電話で見ず知らずの10人に勧誘の声を掛けたら、あとは489人に対してしか勧誘することができなくなります。

 

そのため、AM会社は、勧誘行為に対して細心の注意を払っています。当社を例にすれば、勧誘する相手は絞りに絞り、投資家を回るときには資料に全てナンバリングして、どの番号の資料を誰に渡したのかが一目で分かるようにしています。勧誘した投資家の人数を確実に把握するためです。

 

このようなファンド側の勧誘に対する慎重な姿勢が示しているように、「不動産ファンドに投資しませんか」などと営業電話があった場合には、まず詐欺だと思って間違いありません。

本連載は、2016年3月28日刊行の書籍『ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本書の内容は著者の個人的な見解を解説したものであり、著者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本書の情報を利用した結果による損害、損失についても、出版社、著者並びに本書制作関係者は一切の責任を負いません。投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。

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連載安定的に高利回りが狙える「不動産ファンド」の見極め方

LCパートナーズ 代表取締役・最高投資責任者(CIO)
ロジコム 取締役
LCレンディング 取締役 

University College London(ロンドン大学)卒業、建築経済・経営学修士(MSc)取得。一級建築士。不動産投資に10年以上携わった後、大手シンクタンクにて不動産投資分野における調査分析のコンサルティング業務を経験。その後、独立系不動産アセットマネジメント会社の最大手であったダヴィンチ・アドバイザーズにおいて、私募ファンドやリートの新規上場、また不動産関係企業投資などで中心的な役割を果たした。2009年にLCパートナーズを立ち上げ代表取締役兼最高投資責任者(CIO)に就任。

著者紹介

ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資

ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資

小山 努

幻冬舎メディアコンサルティング

投資で資産を増やさなければ、将来の見通しが立たない――。 一般のサラリーマンの間でも、企業や社会保障に頼らずに資産をつくるしかないと、「貯蓄から投資へ」向かう傾向が強まっています。 本書では、理想先な投資先とし…

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