マンハッタン「ミッドタウンイースト」の最新不動産事情

前回は、再開発が進み、ポジティブな変化を続けるマンハッタンの「ミッドタウンウェスト」について取り上げました。今回は、オフィス需要が強く、今後も安定的な価格推移が見込まれる「ミッドタウンイースト」の不動産事情をお伝えします。

マンハッタンで最も安全な地域の1つ「マレーヒル

今回は、マンハッタンのミッドタウンイーストについてご紹介していきます。

 

マンハッタンの5番街より東側のイーストリバー沿いまで、北は59丁目、南は30丁目までを含む地域がミッドタウンイースト(Midtown East)と呼ばれています。

 

ミッドタウンイーストは、東は1番街より始まり、2、3番街と続いていきますが、4番街はありません。3番街の次は、Lexington Avenue、 Park Avenue、Madison Avenueと続き、5番街までをミッドタウンイーストと呼びます。

 

 

このエリアは3番街を境に雰囲気が変わり、3番街より東側はタウンハウスやコンドミニアムの多い住宅街、3番街から5番街まではビジネス街及び観光街、クライスラービルやニューヨークの玄関とも言えるグランドセントラルターミナル、ニューヨークの象徴エンパイアステートビルなどニューヨークを代表する建築物の多いエリアでもあります。

 

Madison Avenueより東側はミッドタウンイーストの中でも特にマレーヒル(Murray Hill)と呼ばれ、南端は34丁目、北端は42丁目辺りまでの地域です。マレーヒルの名前の由来は、元々この地域に大農園を所有していたマレー一家と言われています。日系のレストランやスーパーマーケットが多く、初めてニューヨークを訪れる日本人の方にとって住みやすい地域です。

 

国連本部に近い為、犯罪の発生率が非常に低く、マンハッタンの中で最も安全な地域のひとつであると言えます。

 

また、日系の企業がミッドタウンイーストに集中していることもあり、パークアベニューを中心とするオフィス街へのアクセスも良いため、賃貸市場は堅調です。価格は、スタジオが2500 ~3500ドル、1ベッドルームが3500~5000ドル、2ベッドルームが4500~6000ドルとなっており、ここ数年の供給はミッドタウンウエストに比べて限定的です。

 

ミッドタウンイーストの売買価格は、中間値で2000年には37万ドルでしたが、2015年には99万9000ドルとなり、上昇率は2.7倍ですが、マンハッタン全体の平均と比べるとやや安定した動きとなっています。現在は、30丁目台のイーストリバー沿いの開発が進んでおり、数年後には市場に流入してくる予定です。

60階建て高級コンドミニアム「Setai Fifth Avenue

2010年に建築されたSetai Fifth Avenueというマレーヒルに程近いコンドミニアムは、ミッドタウンイースト地区で最高級物件のひとつであり、ヨーロッパで活躍するサッカー選手やハリウッドのセレブリティも物件を所有していると言われている注目の物件です。

 

1階から28階までの下層階に、ランガムプレイス(Langham Place)という五つ星ホテルが入った60階建ての物件で、高級コンドミニアムや商業施設を手がけるイタリア系のディベロッパー(Bizzi& Partners Development)によって建てられました。

 

陽光や眺望を最大限取り入れる為に、窓がダイヤモンド型をした特徴的な造りになっています。周辺のコンドミニアムは40階建ての建物が多いですが、Bizzi& Partners Developmentが空中権(Air rights)を購入し、建物を60階建てにしたため、開けた眺望のお部屋が多くマンハッタンの摩天楼をお楽しみ頂けます。

 

 

ジムやラウンジなどのアメニティー施設も充実しており、2016年秋にはスパがオープン予定です。現在、スタジオ(1ルーム)は119万ドル、1ベッドルームは170万ドルから売りに出されており、ミッドタウンイーストで最も高級なコンドミニアムのひとつであると言えます。

 

行政より固定資産税の優遇措置を受けていますので、維持費が通常よりも安く、投資にも実需にも向いている物件です。現在、42階からの眺望に優れた1ベッドルームが売りに出ています。

 

国連やオフィス街の需要の強いミッドタウンイーストは、マンハッタンの中でも今後も安定市場といえます。

 

文中で登場した物件に関するお問い合わせは執筆者まで
ekawakami@redacinc.com

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連載「ニューヨーク不動産」投資の最新事情

Relo Redac, Inc.  住宅部門バイスプレジデント

リダック住宅部門責任者。ニューヨーク州、コネチカット州、ニュージャージー州、マサチューセッツ州の不動産取引責任者(Broker)ライセンス保持者。
ニューヨーク不動産協会会員。米国不動産歴28年。兵庫県生まれ。1988年よりマンハッタンを中心に数多くの賃貸、売買、投資を手がける。2005年より住宅部統括責任者として日米で数々のセミナーを開催。
世界の投資家が集まるニューヨークで、ブラックマンデー、9.11、リーマンショックなど、自らが体験した28年間に及ぶニューヨーク不動産市場を元に ニューヨーク不動産の強み、落とし穴、日米の商習慣の違いなどわかりやすく解説する。

著者紹介

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