「ぶっつけ本番」の不動産の購入契約が危険な理由

今回は、初めて不動産を購入する際に注意したい「契約段階での罠」について見ていきます。※本連載は、株式会社泉和コーポレーションの代表コンサルタントとして活躍する小林大貴氏の著書『不動産投資で陥る55のワナ』(総合法令出版)の中から一部を抜粋し、不動産投資をしようとする人が陥りやすい「契約〜引渡し段階」でのワナに焦点をあて、失敗事例を通して正しい不動産投資術を学んでいきます。

契約内容を理解せずに「サイン」はしない

「不動産の契約は実に形式的で、書類の長い読み合わせが進んでいき、あとは書くところを書いて判を押して終わり。質問をしたいと思ったけど、わからなかった。でも、契約書はしっかりした宅建業法に則った形式だから大丈夫だろう」という印象を持つ方はいないでしょうか。

 

実は、これがほとんどのお客様が陥る罠です。罠とは言えないまでも、初めての不動産契約では、書いてある内容を追うので精一杯です。宅地建物取引士が一通り読む契約書の「意味」を考えるだけで精一杯であることが多いです。

 

しかも、何ページもそのまま読み進められていき、ある程度読んだところで「何か疑問点や質問はありませんか?」と聞かれても、まだ意味を自分の中で咀嚼できていないから質問もできません。読み終わってサインさえしてしまえば、法に則った説明を受けて理解して、「了承しました」という証明になってしまいます。

 

確かに、これで法的には問題ないかもしれません。でも、いきなり数千万円~という高額な契約書を読まれても、その場では面喰らってしまいますよね。法が期待する「理解」まで行かずに契約となってしまうことが如何に多いことか、と思います。

 

これが、「ぶっつけ本番契約」の罠です。後から、「この特約条項ってどういう意味ですか?」「この条文は私に不利みたいだけど、大丈夫ですか?」ということになったとしても、〝時すでに遅し〟です。

「契約書の草案」を事前に見せてもらうことが大事

これを防ぐには、契約書の草案を事前に見せてもらうことが大事です。不動産の素人の方でも、1~2日じっくり読めば、用語や意味を調べつつ自分なりの理解をして、質問や修正要請などをすることも十分可能でしょう。

 

もしくは、コンサルタントやメンターに聞いて契約書におかしなところがないか、自分に不利になっている点はないか、見てもらうこともできるかもしれません。

 

これをいざ契約の場でやろうとしても、修正などを依頼できる雰囲気ではなく、「もう契約することが前提」という空気で進んでいくかと思います。読まれている内容も、投資の勉強を少ししたくらいではわからない用語も多いと思います。

 

次回は、ぶっつけ本番契約で失敗してしまった実際の事例を紹介します。

株式会社泉和コーポレーション 代表コンサルタント

中央大学法学部卒業。大手不動産デベロッパー「住友不動産」総合職出身の不動産投資専門コンサルタント。住友不動産在籍時にはオフィスビル事業・マンション事業・戸建事業・建築管理事業・事業企画などを経験し、在社中に一棟RCを所有。2012年に独立し、「徹底してお客様一人ひとりと向き合うこと」を信条に、個人個人に最適な不動産コンサルティングを行っている。
2013年より不動産投資サイト№1の「不動産投資の楽待」にてコラムを執筆し、総アクセス数30万超を達成。2014年より東京・日本橋にオフィスを出店し、プロのデベロッパーで培った知識と経験を元に自らの投資家目線を合わせた提案を行っている。

著者紹介

連載不動産投資家が注意したい「契約〜引渡し段階」でのワナ

不動産投資で陥る55のワナ

不動産投資で陥る55のワナ

小林 大貴

総合法令出版

不動産投資の市場は、今まさに活況の渦中にある。不動産投資における成功の秘訣を書いたノウハウ本も多く発売されている。大半は不動産投資の成功マニュアルを公開し、「不動産投資をやろう!」「不動産投資はこうやるべき!」…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧