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連載一棟から始める「着実な不動産投資」の成功事例【第2回】

不動産投資開始から2年で2棟目の物件を取得した実例

不動産投資節税

不動産投資開始から2年で2棟目の物件を取得した実例

前回は、年間300万円のキャッシュフローを目標に投資を始めたA氏の事例を紹介しました。今回は、この事例において建物を売却するまでの節税プランを詳しく見ていきましょう。

保有期間中と売却時の節税シミュレーション

前回の続きです。

 

物件価格5000万円のうち、土地と建物の比率は5対5となっていたため、建物価格は2500万円です。この2500万円を4年間かけて、1年につき625万円ずつ減価償却していきます。減価償却まで考慮すると、不動産所得はマイナス320万円となります。

 

給与所得と不動産所得は損益通算されるため、給与所得1260万円+不動産所得マイナス320万円=940万円となります(正確には、土地購入分の金利相当額は損益通算できませんが、ここではご理解いただくことを目的に単純に通算します)。

 

本来、年収1500万円(給与所得1260万円・課税所得1050万円)の適用税率は所得税・住民税で43%となり、納税金額は約300万円ですが、損益通算後の課税所得が730万円となることから納税金額は約170万円となり、130万円も節税できることになります。これが4年間続くため、保有期間中に合計520万円の節税ができます。

 

次に売却時です。6年後に売却したことを想定します。

 

この物件はほぼ土地値で購入したので、売却時も同じ5000万円で売れる可能性が高いです。仮に5000万円で売却できた場合、簿価上は土地2500万円が残っている状態のため、譲渡益は2500万円となります。不動産譲渡益税率は5年超えの保有の場合20%課税されるため、500万円の納税が必要です(2500万円×20%)。保有期間中の節税額520万円から500万円を差し引いた20万円が、売却後の最終的な節税額になります。

 

このように総合課税と分離課税の適用税率の差を巧みに利用することで、税引後キャッシュフローを多く取ることもできるわけです。Aさんの場合は、減価償却によって税の繰り延べを行いキャッシュフローを前倒しすることで、2棟目以降の購入スピードを速くしたいとのご意向であったため、今回の物件をご購入いただきました。

 

なお、減価償却によるマイナス所得は、2棟目以降融資を受ける際には、まったく足かせにはなりません。金融機関がみるのは、キャッシュフローが回っているかどうかです。

2年後に見込めるキャッシュフローは約500万円

本業の収入からの貯金と、1棟目からのキャッシュフローにより、2年後には500万円程度が貯まる見込みです。1棟目は減価償却を多く取るのを目的にとした木造物件でしたので、2棟目は500万円を自己資金として、キャッシュフローの出やすいS造、あるいはRC造の物件を購入いただくよう提案済みです。賃貸業としての実績も積めることから、2棟目以降は地方銀行や信用金庫からの借入も可能となるため、投資の幅が広がります。

 

また、関東圏の不動産市況を確認しながらにはなりますが、東京で所有する区分マンション2戸を売却し、ノンバンクからの借入を一括返済して自宅の共同担保を早期に外す予定です。

本連載は、2014年11月4日刊行の書籍『はじめての不動産投資 成功の法則』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。※事例は実例を紹介していますが一部編集しています。また、理解することに重きを置くために数値を簡略化しております。不動産取得や売却に係る諸経費は考慮していません。税金計算についてもが、概算値を採用しています。

藤原 正明

大和財託株式会社 代表

昭和55年生まれ。三井不動産レジデンシャル株式会社を経て、収益不動産に特化した事業を展開する武蔵コーポレーション株式会社で収益不動産の売買仲介および賃貸管理業務についての実務経験を積む。
平成25年に独立して大阪市内に大和財託株式会社を設立。
収益不動産を通じて、購入から運用・売却まで一貫した資産形成をサポートしている。
特に、物件情報をすべて数値化し、資金調達、物件購入、管理運用から売却までを視野に入れた収支シミュレーションに定評がある。
管理物件の平均入居率は98パーセントを誇る。

著者紹介

連載一棟から始める「着実な不動産投資」の成功事例

はじめての不動産投資成功の法則

はじめての不動産投資成功の法則

藤原 正明

幻冬舎メディアコンサルティング

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