海外不動産の投資国選びで重視したい「通貨力」とは?

前回は、海外不動産の投資国を選ぶ際、取引の「透明性」が重要になることを説明しました。今回は「通貨力」という要素について見ていきます。

為替差損を被るリスクを左右する「通貨力」

前回に引き続き、投資対象国・地域を、しっかり見極めるための5つのポイントを見ていきます。

 

チェックポイント④ 通貨力

 

海外不動産投資は、不動産に投資するのと同時に、通貨に投資するのと同じことになります。海外不動産に投資する場合は、手持ちの円を現地通貨に替えて投資する一方、家賃を受け取ったり、売却益を得たりする場合は、現地通貨を円に替えなければならないからです。

 

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このように、「円→現地通貨」、「現地通貨→円」という為替取引を行う場合、何よりも重要なのは、現地通貨が持つ力、いうなれば通貨力が重要になってきます。もし、通貨力がないと、円に対して現地通貨の価値がどんどん値下がりしていきます。結果どうなるのかというと、現地通貨から円に替えた時、多額の為替差損を被ることになるのです。

 

例えば、1リンギット=32円の時に50万リンギットのマレーシアの物件を購入したとしましょう。日本円にすると、1600万円です。ところが、売却する際に物件の価格は60万リンギットに値上がりしていたものの、為替レートは1リンギット=25円まで下落していたとします。

 

この場合、いくら物件価格が50万リンギットから60万リンギットまで値上がりしていたとしても、肝心の為替レートが大幅な円高になっていますから、為替差損の影響が生じてきます。ちなみに売却代金を日本円に換算すると1500万円ですから、購入時に比べて100万円の損失が生じてしまいます。通貨力の影響は無視できないのです。したがって、海外不動産投資をする場合には、通貨力の強い国に投資することがポイントになります。

インフレ率が高い国は避けたほうが無難!?

では、どういう観点で通貨力の強さを判断すればよいでしょうか。

 

基本的にインフレ率の高い国の通貨は避けるべきです。インフレというのは、物価がどんどん上昇していくことですが、物価が上昇すればするほど、通貨の価値は下落していきます。つまりインフレ率の高い国の通貨は、通貨価値が下落するため、為替市場でも売られやすくなるのです。

 

あるいは、経済のファンダメンタルズが弱い国の通貨も避けるべきです。ファンダメンタルズというのは、要は経済の基礎的要件のことで、財政収支や経常収支、あるいは人口構成、そして先に説明したインフレ率などを総合的に見て、強いか弱いかを判断します。基本的に財政収支や経常収支が赤字である、人口が減少傾向をたどっている、そしてインフレ率が高いといった条件は、通貨力を弱める方向に作用します。したがって、通貨力の強い国という場合は、これとは逆の条件を探すことになります。

 

このように考えていくと、通貨力のある国は限られてきます。新興国の場合、やはり経済的なファンダメンタルズが弱いため、決定的な強さを持ち得ません。一時は中国が次の基軸通貨国になるなどと言い立てられましたが、今となってはそれも単なるブームにすぎなかったといえるでしょう。

 

中国は今、それこそ不動産バブルの崩壊や、金融不安などに苦しんでおり、経済成長率も一時に比べれば大きく減速しています。遠い将来は別として、今、中国の人民元が米国の米ドルにとって代わり、世界の基軸通貨に君臨するなどと思っている人は、ほとんどいないでしょう。

世界最強通貨としての条件を兼ね備えている「米ドル」

かつては財政赤字、経常赤字という「双子の赤字」に苦しんだ米国ですが、徐々に双子の赤字問題は解決の見通しが高まってきています。シェールガスやシェールオイルの発掘によって、米国は今後、外国からの輸入に頼らずとも、国内でエネルギー資源の供給が間に合うようになると見込まれています。

 

そうなれば、現在、資源ルートの安全性を確保するため、ペルシャ湾などに展開している米国海軍は必要なくなるので、財政面の赤字要因を削減することができます。もちろん、米国内で採掘されたシェールガス・シェールオイルを海外に輸出すれば、米国は資源大国となり、経常収支の赤字も改善へと向かうはずです。

 

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米国は先進国のなかでも人口が増加傾向をたどっている、非常に珍しい国です。その理由はあらためて言うまでもなく、移民政策が奏功しているからです。インフレ率も今は非常に落ち着いています。

 

このように、米ドルは、“世界最強通貨”としての条件を兼ね備えているのです。確かに米ドルは、一時は1ドル=76円まで下落しました。その背景にあったのは、ITバブル崩壊やサブプライムショック、リーマンショックというように、立て続けに起きた米国発の一時的な経済混乱に加え、恒常的に双子の赤字が米国経済の重しになっていたからです。しかし、それも解決に向かっているとなれば、再び米ドルが世界最強通貨としての強さを発揮してくるでしょう。

本連載は、2014年10月3日刊行の書籍『本命 米国不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は著者の個人的な見解を示したものであり、著者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、出版社、著者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

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連載海外不動産投資で失敗しない5つのポイント

リーバンズコーポレーション 会長

1953年生まれ。米国在住35年。カリフォルニア州を拠点に保険・証券・不動産・ファイナンシャルアドバイザーとしてキャリアを積み、2002年、ロサンゼルス郊外のトーランスにリーバンズコーポレーションを設立。豊富な不動産の販売・仲介・管理実績を持ち、米国居住者以外の信託活用法など、不動産保有にかかる関連アドバイスにも強みがある。

著者紹介

本命 米国不動産投資

本命 米国不動産投資

ニック 市丸

幻冬舎メディアコンサルティング

成熟経済であり、人口も減少フェーズに入った日本では、国内市場のパイは縮小を続け、不動産マーケットの未来も決して明るくはない。さらに1000兆円を超える財政赤字、超高齢化社会における社会保障費の増大、特に富裕層をター…

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