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連載不動産投資の「出口戦略・組合せ戦略」実践マニュアル【第1回】

不動産投資で最初に決めるべき「投資の方向性」とは?

新連載キャッシュフロー

不動産投資で最初に決めるべき「投資の方向性」とは?

本連載は、株式会社アセットビルドの代表取締役・猪俣淳氏の著書、『誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略』(住宅新報社)の中から一部を抜粋し、不動産投資で「自分に合ったスタイル」を導き出し、成功するためのノウハウをご紹介します。

人によって投資環境・目的・目標額は異なる

投資を行う場合、最初に行うことは「どのような方向性で投資を組み立てるか」ということです。もちろん、目の前の物件をどんどん買い進めていくことも可能ですし、否定もしませんが、最終的な目的地が見えないままスタートを切ると、思わぬ方向に向かってしまい、再スタートを余儀なくされることになったり、遠回りをする結果となることが少なからずあります。

 

最終的に、賃料がいくらで、何パーセントくらいの利回りで、何世帯くらいのものを、どういった借入れで手に入れて、どうやって返していくか。希望のキャッシュフローを得るために、10億円の借入れをするのか、1億円程度で押さえたいのか、あるいは無借金で実現したいのか。また、必要なキャッシュフローは、年間100万円なのか1000万円なのか1億円なのか。キャッシュフローは今すぐ欲しいのか、10年後でいいのか、20年後でいいのか・・・。

 

不動産投資を行うみなさんひとりひとり、居住地や資産背景、年齢、性格、家族構成などすべて異なりますし、目標や目的もおそらく違うでしょう。それから、市場的な変化はもちろん、急にまとまった現金が必要になったり、キャッシュフローの金額よりも時期が優先されることになったりというプライベートな状況変化もあるでしょう。

 

不動産投資をはじめた当時の筆者の場合

 

●神奈川県内に居住→首都圏での投資が容易

持家で、しかも住宅ローンは過大ではない→銀行の受けがいい

既婚(結婚17年)→銀行の受けがいい。配偶者保証人も可能

親は高齢で資産家でもなく、兄弟も多い→追加資金は期待できない

30代半ばで双子誕生、教育費負担大、老後対策ができない→CFは60歳からで可

年収1000万円のサラリーマン。固定給で勤続約20年→銀行の受けがいい

不動産業→銀行の受けが悪い(資格複数所有をアピール?)物件探しには超有利

投資に充てられる現金は500万円→物件が限られる?

性格は慎重。リスクの内容と範囲が理解できれば受容可能→立地条件・規模に制約

不動産系及び建築系の経験と知識あり→バリューアップ投資可能

市場や状況の変化に合わせて投資方法を切り替える

最初に買った物件が、横浜市内の駅徒歩9分、分譲地内敷地60坪の築古土地値物件(価格3200万円)の八景台荘だったのは、なんとなくご理解いただけると思います。

 

最初の1物件目を取得したあとは、キャッシュフローで、また売却益でこの投資を補完するための物件をひとつひとつ追加。あわせて、「性格は慎重」ですから、市場や状況の変化に合わせていつでも代替案に切り替えられるよう投資の組立てに配慮しています。

 

●目標キャッシュフロー額を引き下げれば、すぐにでもゴールを迎えることができる

まとまった現金が必要であれば、いつでも一部が現金化ができる

リスク許容のハードルを上げて、キャッシュフロー額を上げることもできる

緊急事態があった場合、いつでも投資を終了することができる

 

例えば、総額2億円相当の物件を所有していて、ローン残高が1億5000万円あり、売却すると5000万円の現金が手元に残るという場合、

 

(1)そのまま保有して600万円のキャッシュフローを得る(借入れ1億5000万円)

(2)売却して同じ利回りの5000万円の物件を購入して、300万円のキャッシュフローを得る(借入れゼロ)

(3)売却して同じ利回りの5億円の物件を購入して1200万円のキャッシュフローを得る(借入れ4億5000万円)

 

いずれの方向にも転身することができます。ただし、そのためには物件の「流動性」と、融資を引き出せる「金融機関」の確保が必須条件になりますから、個人的にはそういった部分により着目してしまいます。

本連載は、2016年3月31日刊行の書籍『誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

猪俣 淳

株式会社アセットビルド 代表取締役 一級建築士

1961年生れ神奈川県横須賀市出身。
不動産・建築業界の最前線で30年以上の実務経験を有し、みずからも収益物件の購入・運営・資本改善・売却を行う実践不動産投資家である。不動産・建築・投資・金融・管理・保険・相続の各分野における26もの資格を保有している。
活動は幅広く、CCIM-JAPAN(全米商業用不動産投資顧問協会日本支部)、IREM-JAPAN(全米不動産管理協会日本支部)の理事を兼任、CPM®(認定不動産経営管理士)公式コースのファカルティ(講師)としてプロフェッショナル向けの教鞭をとるかたわら、新聞・雑誌への執筆・取材(ビジネス専門誌・一般週刊誌・海外も含む業界誌)、年間70件を超える全国での講演活動、ラジオ・TVなどへの出演も行っている。
著書は『不動産投資の正体』、『誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略』(以上、住宅新報社)などがある。自身のブログ「不動産投資にまつわる100の話 プラス」でも情報を発信している。

著者紹介

連載不動産投資の「出口戦略・組合せ戦略」実践マニュアル

誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略

誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略

猪俣 淳

住宅新報社

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